畑岡奈紗が「ビッグシスター」にプレゼントしたもの
◇米国女子◇HSBC女子世界選手権 初日(29日)◇セントーサGC タンジョンコース(シンガポール)◇6775yd(パー72)
米ツアー8年目を迎える畑岡奈紗が「ビッグシスター」と慕う存在がいる。31歳のダニエル・カンは、渡米当初にツアーにおいてメンター(導き手)として、いろいろ世話をしてくれた。
1月の開幕戦「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」で会った際、カンがスケジュールを細かく管理するのが好きなことを知った。そこで話題に上がったのが「一冊で3カ月しかない日記帳」。一時帰国の際に日本で購入し、前週タイの試合でプレゼントした。「すごく大事に使ってくれているみたい。良かったです」と笑う。
そんなカンとのラウンドは、難しい位置に乗せてしまった3番で3パットボギーが先行したが、慌てなかった。「(セカンドが)ほんの2、3ydだけ右にずれて、奥に行ってしまった。悪いショットではなかったので、そんなに考えることもなく次へ行けた」。7番(パー3)で取り返し、後半13番からは2連続バーディも決めた。
立ち上がりに警戒が見て取れたグリーンスピードにも徐々にアジャスト。前週から使う「CHAMBER」のマレットパターは、開幕戦で使った同ブランドのものよりも「飛ばない」調整を施している。「振り幅を意識するより、ラインに集中できているかな」。投入の狙い通りのプレーができている。
伸ばし合いのタイから一転、初日の首位は4アンダー。その中で1アンダー「71」にまとめ、3打差10位につけた。「先週みたいにバンバンバーディを獲っていくというよりは、パーセーブを重ねていって、チャンスが来たら決められないとなかなか厳しいと思う。それをあと3日間、続けられるように頑張りたい」。オールラウンダーの底力を発揮できるコースだ。(シンガポール・セントーサ島/亀山泰宏)