ジャンボ指令の「67」でも満足しない? 原英莉花が求める爆発力
◇米国女子◇ホンダ LPGAタイランド 3日目(24日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇ 6576 yd(パー72)
5つスコアを伸ばした原英莉花だったが、ラウンド中は試行錯誤の連続だった。最初のバーディとなった前半11番で約12mを流し込んだパットのフィーリングは上々。「背筋意識な感じで、手をつる感覚が出た。押し付けず、うまくストロークできた」と自信を持ってパターを握れた一方、ショットとアプローチは立て直しが必要だったという。
ボギーの12番(パー3)でグリーン左奥からミスした寄せは、前日も感触が悪く練習していた部分。「普通だったらイメージが出るアプローチだったんですけど、手の感覚が邪魔してきてしまって、つっついちゃう。これは、しょうがないなって(笑)」。前日同様、球を上げることはいったん諦め、転がしにシフトチェンジした。
想像以上につかまり、「思いがけないドローボール」が出るシーンがあったショットも、すぐ対処できる引き出しがある。「左下がりの場面が続いていて、スタンスが広くなっていた分、ボールをちょっと左に置いてしまってちょっと突っ込み気味だったのかな、と。少しスタンスを狭めて、アタックアングルを調整しました」。後半はショットでチャンスメークする場面も増え、結局ボギーは12番だけだった。
6バーディ、1ボギーの「67」で通算9アンダー16位に浮上。師匠のジャンボ尾崎が原に求める数字こそ、5アンダー(67)を2回連続で出すこと。まず“前半”をクリアしたが、弟子の志はもっと高い。「なかなか、ずっとビッグスコアっていうのが出ていない。“5アンダーくらい”で止まってしまう部分があるので、もう少し打破していきたいなっていうところはある」と貪欲だ。
「流れがいいところで、自分で流れを切らないようにする工夫が必要。きょうもパットの打ち損じだったり、短めのパットを決めきれないところが2ホールくらいあった。そこをしっかり決めきれていたら…。爆発力っていうところは、そこにかかっているのかなと思うので頑張りたい」。好スコアに満足せず、最終日もひたすら上を目指す。(タイ・チョンブリ/亀山泰宏)