3季目の進化にOh, really? 笹生優花“いい1年”の締めくくりへ
◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 事前(14日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6556yd(パー72)
2021年6月「全米女子オープン」を制してツアーメンバーとなった笹生優花は、同年から3シーズン連続で上位60人によるエリートフィールドに進出してきた。「(トップ60に限られる)最終戦に出られるのはいいこと。楽しみですね」と笑顔で話す。
初めてフルで1年間を戦った昨季はポイントランキング27位でこの大会を迎えたが、今季はランク16位。内容もいい。トップ10フィニッシュは4→8試合と倍増し、メインターゲットに据える5大メジャーでも「KPMG全米女子プロ」1打差2位、「アムンディ エビアン選手権」3位と存在感を示した。「結果は去年より出ているので、いいんじゃないかな」。いつもの淡々とした口調ながら充実感がにじむ。
好成績には裏付けもある。顕著なのはパーオン率。昨季の68.58%(ツアー86位)から、72.3%(同25位)に向上している。スタッツはマメに確認していなかったらしく「Oh, really?(本当に?)」と声のトーンを上げてから「いいことですね」と首を縦に振る。
「アイアン(自体)も替えましたしね」と話すように、6月「みずほ アメリカオープン」からマッスルバックの「キャロウェイ APEX MB」(6~9番)にスイッチ。新たなギアもハマり、直前に喫した4試合連続予選落ちがウソのような急浮上を描いた。
過去2年の最終戦は48位、59位と振るわなかった。「風が結構難しい。長く打つ(飛ばす)よりは風の読みに気を付けないといけない」。細心の注意を払いながら、要所で持ち味のロングドライブを生かせれば上位進出の可能性は十分にある。
「振り返ると早いですね。今のところ良い1年になっているので、楽しく1週間を終われれば」。今季ラストゲームに臨むコメントもいつも通りだ。(フロリダ州ネープルズ/亀山泰宏)