「私だけ間違い…」じゃなかった! 西村優菜は米ツアー組の貫録示す1差2位
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 初日(2日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城県)◇6598yd(パー72)◇曇り(観衆3144人)
会心の8アンダー「64」発進で1打差2位につけた西村優菜。実はホールアウトしてもしばらく首をひねっていた。“モヤモヤ”の理由はコース内各所に設置されたリーダーボードにあった。
今週は米ツアー選手をアルファベット表記、日本ツアー選手を漢字表記にすることでそれぞれの所属が分かりやすくなっている。米ツアーメンバーとして参戦する「Nishimura」もしっかり上位に名前を載せていたのだが…。「漢字だと思い込んでたから、なかなか自分の名前が探せなくて。私だけ間違えられてるのかなって思ってました。そういうことだったんですね!」とナゾが解けてうなずく。
プレーそのものは米ツアー初年度でシードを手中に収めた活躍を物語る内容だ。177yd設定の3番(パー3)は9Wでピンそば30㎝に絡めるタップインバーディを決めると、後半15番も184ydから今度は7Wでベタピン。特に15番は番手間の距離が残る厄介なシチュエーションにも、大きめのクラブで距離を落として狙う時に多用するフェードボールが威力を発揮した。
「自分でも、ここは(セカンドで)長い距離が残る覚悟があったというか、ネガティブにならずに行けた。ショートウッドがすごくうまくいってくれた」。日本とはひと味違うパワーヒッターが顔をそろえる米国で結果を残せているのは、長い番手を高精度で打っていけるからこそ。「ショットがまとまってきてくれている。そこが自分の強みでもあったし、そこを武器に戦えるようになったことが一番大きい」という終盤戦好調の要因を日本でも証明してみせた。
同じ組のポーラ・レト(南アフリカ)から、「レイアップしただけで拍手がもらえると思っていなかった」と驚かれたほどの日本のファンの熱量も力になる。43人いる米ツアー組では畑岡奈紗と並ぶ最上位でのスタート。「(全体的に)スコアが出ているので、しっかり食らいついていけるように」と貪欲に言った。(茨城県小美玉市/亀山泰宏)