「泣いても笑っても、あと2試合」渋野日向子は“地の利”でシード滑り込みへ
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 事前(1日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城県)◇6598yd(パー72)
米ツアーから43人、日本ツアーから35人の限られたフィールドに立つ渋野日向子は「ポイントランクの位置からすると、出られていることが奇跡。自力で出られているわけじゃない。(出場枠が)下りてきて、出させてもらえた感覚」とポジションを受け止めている。
出場が決まる時点のランキングは71位。ここまでアジアシリーズ3連戦、さらに次週からはフロリダでシーズン最後の2連戦とハードスケジュールもあって参戦を見送った上位陣は少なくない。「(自力で切符をつかんだ)去年ほどの自信というものはないですけど…」とこぼしつつ、必死に上を向こうとしている。
「ゴルフの調子も良くないですし、気分的にもあまり良いとは思えないですけど、ずーっと“ズーン”となったままプレーしてもいいとは思わないですし、気持ちをちょっとでも上げて、ちょっとでも自信を持ってプレーすることが今は必要なことなのかな。それが試合になると難しいところではありますけど…」
気が付けばマイナスに振り切れてしまいそうな自分には、約5カ月ぶりとなる母国でのプレーが素直にありがたい。「この大事な残り2試合、そのうち1試合を日本でできるというのはすごく大きいこと。6月以来の、日本のお客さんの前でプレーできる喜びをもうちょっとかみ締めながら頑張りたい。いろんな国の良さがありますけど、(帰ってきて)日本の良さがまた分かる。ホント、いい国だなって」と笑いながら言った。
アジアシリーズ3試合で思うようにポイントを積み上げられず、現在はシード圏80位に及ばない81位。まずは次週「アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン」(フロリダ州ペリカンGC)を含めた2週間での滑り込みに全力を注ぐ。
「もう、泣いても笑っても2試合しかないので、頑張らないと。一打一打、悔いが残らないようにしたいです」。逆境を前に気持ちを奮い立たせた。(茨城県小美玉市/亀山泰宏)