開幕2日前にコースへ 川崎春花は同学年・櫻井心那と全英会場で切磋琢磨
◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 事前(9日)◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)
世界ランキングによる出場資格の繰り下がりで3日(木)の夜に出場が決まった川崎春花は、開幕2日前の8日(火)にコースへ入った。ドタバタで準備や到着が間に合わないかもしれないと一度は辞退に傾いた中、参戦を決めて心から良かったと今になって思う。
「まさか、この舞台に来られると思っていなかったので良かったです」。渋野日向子が勝った2019年も、アシュリー・ブハイ(南アフリカ)がプレーオフを制した前年大会もテレビで見ていた。7月「全米女子オープン」に続くメジャー出場でも、新たな感動と発見がある。
この日の朝の練習場では隣の打席に入った選手のスイング、ショットにくぎ付けになった。顔を見ただけでは名前が分からず、“超有名どころ”ではなくても「キャディさんと『日本じゃ(なかなか)いないよね』って話していました」。練習ラウンドに出れば、ハードなセッティングで戦うことに慣れた様子の海外選手の引き出しの多さを目の当たりにする。「このレベルに追いつくには、いろいろ練習の方法を考えていかないといけない」。世界の広さを知った20歳は、貪欲に成長を誓う。
刺激を与えてくれるのは、海外選手だけとは限らない。開幕前日のコースチェックをともにした櫻井心那とは同学年に当たる。「一緒に出られてうれしい。すごくうまい選手で、回りながら『あー、こうやって打つんや』って勉強になった」。櫻井の全力に近い素振りを見て、自分もすぐにマネしようと決めた。
昨季は川崎が2勝し、今季は櫻井がここまで2勝。世代を引っ張り、切磋琢磨する関係でありたいと願う。「私も、もうちょっと頑張ろうって」。決意を新たにした英国の地で、全米女子オープンに続いて4日間を戦い抜きたい。(イングランド・サリー/亀山泰宏)