“何もできなかった”後半戦 渋野日向子は米ツアー2年目へ「レベルアップしないと」
◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 最終日(20日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6556yd(パー72)
米ツアー挑戦1年目を締めくくる18ホールは強風が吹き荒れる一日となった。「76」と苦しんだ渋野日向子は「(風に)持っていかれた部分もあったし、自分のミスもかなり多かった。残念です」と声を落とした。
10番でロングパットを決めてバーディ発進も、11番で1Wショットが大きく右へ。2打目は茂みから横に出すだけとなり、強烈なアゲンストの中で3Wを握った3打目も勢いよく右へ飛び出して池に消えた。「(3打目は)なかなか振り切れなかった感じだった。ああやって右に出る想定は全くしていなかった」と振り返る一打も重くのしかかり、トリプルボギーを喫した。
15番でカラーから6mほど、しっかりフックするラインを流し込むなど粘ったが、やはりアゲンストの影響を大きく受けるアウトコースの出だし、1番(パー5)と2番でグリーンを外して2連続ボギー。通算2オーバー49位でのフィニッシュとなった。
すぐに帰国して国内ツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」(24日~/宮崎CC)に出場するが、これでひと区切りとなる米ツアー参戦初年度を「もちろん楽しかったけど、悔しい思いの方が多かった。悪いとしか言いようがない一年」と切り捨てる。
4月のメジャー「シェブロン選手権」で4位に入り、続く「ロッテ選手権」でも優勝争いを演じた。「(シードを獲得して)来年も戦えるのは、前半の貯金があったからこそ。来年はもう少し頑張らないと」と話すように、シーズン序盤に連発した好成績への手応えよりも、予選落ちが重なった5月以降の戦いへの危機感が勝る。「何もできなかった。(シーズン)後半がね、ホントにしょーもなかったなあって…」
日本での1試合を終えてから突入するオフへ、早くも思考を巡らせる。「全てにおいてレベルが低い。いろいろレベルアップしないと、この調子だと来年こそ“無理”だから。反省というか、どうしていこうと考えている状況」。悔しさを糧に新たなシーズンに向かっていく。(フロリダ州ネープルズ/亀山泰宏)