「戦いの場に戻ってきた」 渋野日向子は6種の素振り棒と新アイアンで米復帰
◇米国女子◇Danaオープン by マラソン 事前(31日)◇ハイランドメドウズGC(オハイオ州)◇6598yd(パー71)
メジャー「AIG女子オープン」(全英女子)から4週ぶりとなるツアー復帰戦は、渋野日向子にとって6月「KPMG全米女子プロ」(メリーランド州)以来の米本土でもある。
「オハイオは“初めまして”だけど、帰ってきた感はありましたね。雰囲気というか、『あ、戦いの場に戻ってきた』みたいな」と笑顔にも気力がみなぎる。
優勝争いで風への対応に手応えをつかんだ全英で立ち止まることなく、より上を目指す。「そこがやっぱり一番」と強調するポイントは振り切ること。ネックに重さが異なるウェイトをつけた1W2本と素振り棒4本の6種類を使った素振りトレーニングを週に数回の頻度で取り組む。
「重たいのから(始めて)、だんだん軽いのを振っていって、スピードを上げていく」。ヘッドスピードを底上げしながら、そのスピード感を体に覚え込ませていくのが狙いだ。
「i230」の刻印が入ったピンの未発表アイアンも新たに投入。約4年ぶりのアイアン変更について、飛距離が2、3ydプラスされ、球の高さがしっかり出ることとともに「ラフの抜けがすごくいい。前の(i210)より、スピンが入って抜けやすいのが良くて、スッと替えられた」と理由を挙げる。
粘り気のあるラフが厄介なコースだけに「今週のラフでも(良さを)出せるように頑張りたい。まずは(ラフに)入れんように、だけど」と笑った。
徐々に終わりが近づいてきた米ツアー1年目のシーズン。振り返るのも先を見るのも、戦い抜いた後でいい。
「この後半戦でここにピークを持っていきたいというのはなくて、まずは1日1日のゴルフの内容をレベルアップしていきたい。最後に全体的なデータとか数字とかで見たとき、前半戦の悪かったときに比べたらすごく良くなっているのが目に見えて分かるといいな」。しっかり足元を見つめて、再び米国で一歩を踏み出す。(オハイオ州シルバニア/亀山泰宏)