2022年 CP女子オープン

3オーバー後退から4連続バーディ 笹生優花は“ゾーン”突入で「ラインが見えた」

2022/08/26 09:10
元世界ナンバーワンのアリヤ・ジュタヌガンとのラウンドは楽しそう

◇米国女子◇CP女子オープン 初日(25日)◇オタワ・ハント&GC (カナダ)◇6546yd(パー71)

帯同キャディのジェイ・デイビー氏も笑うしかなかった。「彼女は“ゾーン”に入ってたね」。笹生優花が後半3番で3オーバーに後退した直後、4番から怒涛(どとう)の4連続バーディを奪って1アンダー「70」にまとめた。

本人は「ラインが見えれば自信を持って打てますし、ラインが見えないと自信を持って打てない。たまたま、4連続でラインが見えたって感じじゃないかな」と涼しい顔だが、前半はことごとくカップをかすめたパットが面白いように決まった。3mの下りフックを沈めた4番の初バーディ奪取から止まらない。5番(パー3)は7mの下りフック、6番(パー5)は3m弱のスライス、そして7番も3mのスライスと完璧に読み切った。

序盤で池につかまったトラブルを取り返した

前半13番(パー3)で右の池に落としてダブルボギーが先行。好ショットでチャンスにつけながら生かせない、もどかしい展開が続いても冷静だった。「出だしもそんなに悪いショットは打ってなかったですし、パターはなかなか入らないものなので、そんなにイラつくこともなかった。当然、うれしくはないですけど」と振り返る。

持ち味である1Wは納得の内容

持ち味の1Wショットが安定していたことも巻き返しの呼び水になった。「ペナルティにもなってないですし、曲げても、そんなに大きな曲がりではなかったので、そこは良かったんじゃないかなと思います」とうなずく。納得のドライバーは、ミスショットですら周囲を驚かせるのが21歳のポテンシャル。最終9番(パー5)、右に出たボールはアゴの高いバンカーにつかまった。300ydを優に超える飛距離を出さなければ、届くはずのないバンカーだ。

「飛んでたって言っても、バンカー。全然、慰めにならない。飛ばすのが目的じゃないんで、飛ばなくてもフェアウェイにあれば、そっちの方がいいと思います」と笑い飛ばし、レイアップからきっちりとパーを拾えたことを喜んだ。上位をうかがう2日目は雨予報。「まずは雨が降らないことを願って、いつも通りできれば」とホールアウト後の足取りは軽かった。(カナダ・オンタリオ州オタワ/亀山泰宏)

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