コースメモ紛失、カート事故…前日のトラブル乗り越え西郷真央は猛チャージ
◇女子メジャー第4戦◇アムンディ エビアン選手権 3日目(23日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523yd(パー71)
2アンダー42位から出た西郷真央は6バーディ、ボギーなしの「65」と猛チャージをかけて通算8アンダー15位に浮上した。10番からティオフし、パーが続く静かなスタートだったが16番から2連続バーディでスコアを伸ばすと、後半3番で残り141ydの2打目を2mにつけてバーディ。4番でも同じく2mにつけるなどショットメーカーらしいプレーを披露した。
「昨日はいろいろと大変でした」。前日の第2ラウンドはドタバタな一日だった。10番スタート最後の組で出ると、ハーフターンで立ち寄ったトイレに練習ラウンドからペンを走らせていたコースメモを紛失した。「(メモの内容は)何番で打って、何ヤードとか。(メモを)参考にして番手を選んだり、マネジメントをする。そういった基本的なことが書いてありました」
そして後半4番のプレー後に次のトラブルが発生した。5番ティに行くまでの急傾斜の通路では、4人乗りのカートが選手、キャディらを送迎している。助手席に西郷が乗車していたところ、練習場からクラブハウスに向かう乗用車と衝突し、後部座席でバッグを抱えていた男性キャディがカートから振り落とされる事故に見舞われた。
さらに5番からはスロープレーの警告を受け、競技委員の監視下でラウンド。「あまり集中できずに最後まで終わってしまった」一日になった。
事故の影響が心配された第3ラウンドだったが、西郷はスタートの約1時間前に練習を開始。素振りや1Wショットとメニューをこなし、元気な様子を見せたキャディとともにティオフした。ラウンド後は「私は大丈夫です」と気丈に返答。コースメモは2、3時間かけて新たに作り直したという。「大変だったんですけど書いてよかった」と振り返った。
日本勢トップの位置につけて迎える最終日に向けて「一打でもいいスコアで上がりたいですし、せっかくのメジャー。まずは楽しくプレーしたいです」と意気込んだ。
なお、5番ホールまでのカートによる送迎はこの日も引き続き行われたが、後ろの席に選手が、バッグを抱えるキャディが助手席に座るようスタッフが誘導していた。他の組のキャディによると、予選ラウンドでそういった動きは「なかったこと」だという。(フランス・エビアン/石井操)