手応えは20% 畑岡奈紗は2位発進にも焦り

◇米国女子◇DIOインプラントLAオープン 初日（21日）◇ウィルシャーCC (カリフォルニア州)◇6447yd（パー71）

最終18番（パー3）のバーディで、畑岡奈紗は小さくガッツポーズをつくった。首位に並んでホールアウトしても表情はさえない。「これだけ悪い状態で4つ伸ばせたのは大きい。でもこのままじゃいけないと分かっている」。結果で言えば好スタートに違いない18ホールには、試行錯誤が詰まっていた。

インパクト前後で手首を返す動きを抑え、ボディターンで打つスイングを模索中。前週の「ロッテ選手権」ではハワイの強風対策から、アドレス時にボールを右足寄りにセットしていたが、今週は左足寄りに置いて動きを矯正。「風が強くなって、強いボールを打ちたがると手で打ってしまう癖がある」と、手ではなく胸をしっかり回すことを意識した。

3mを沈めたスタートの1番からいきなり2連続バーディ。3つ目にした4番（パー3）は8アイアンで追い風に乗せてピンそば1.5mにつけた。3パットボギーにした6番を挟み、すぐに7番（パー3）でバウンスバックに成功したが、ショットは納得いくものではない。

「PWだったんですけど、あれも芯を食っている感じじゃない」とピンそば1.5mにつけた第1打に不満顔。後半アウトも一見グリーン上でのミスが目立つほどバーディパットの距離が短かったものの「特に9番、8番（アイアン）あたりは（ボールを）身体の真ん中に置くとすっぽ抜ける。当たり、感覚があまり良くない」

7バーディ、3ボギー「67」で得たショットへの手応えはまだ低く、「自分のやっていることができたかどうかは、20%くらい。できたところもあるが、まだロングアイアンではなかなかまだいい当たりをしていない」と満足しなかった。

「今年はずっとそんな感じなので全然安心していない」。まだトップ10入りのない今シーズン。首位発進した2月「ドライブオン選手権」、3月「ホンダLPGA選手権」は41位、12位といずれも後退して終えた。「このままで4日間、伸ばせるとは思っていない」と1打差2位にも油断する様子はない。（カリフォルニア州ロサンゼルス／桂川洋一）