心配なのは表彰式 畑岡奈紗はハワイの“最難関”コースに対峙
オアフ島にかつて在住していた野村敏京は、ホアカレイCCを「ハワイで一番難しい」と言う。「弟のキャディもやったことがある。風が強いのでグリーンで止まるか止まらないかが大事になる」。そして畑岡奈紗も「(前年の)カポレイGCよりもぜんぜん難しい。一番じゃないですか」と同意した。
アーニー・エルス(南アフリカ)設計のコースには実に112のバンカーが口を開ける。ヤシの木の枯れた木片が散乱しているところもあり、ライにも影響しそう。18ホールのうち13ホールで池が絡むといい、正確なショットがなければ戦えない。
午後には毎日のように強風が吹き荒れ、開幕前日の畑岡はそのコンディションでアウト9ホールをプレーした。「朝だとそこまで風が強くなくて、同じホールで、午前と午後で2クラブくらい(番手が)違うところがあった」。そもそも形状自体が狭く感じられ、例え穏やかな気候であっても大変。「グリーンが細長かったり、端の5ydくらいのエリアなんかでスロープで下ったり。実際のグリーンのサイズよりも落とせるところが小さい」
リディア・コー(ニュージーランド)が通算28アンダーをたたき出した前年大会とはまったく違う戦いになると予想。「10アンダー…、12アンダー目指したい。風が吹くと2ケタ(アンダーに)行ったら、だいぶ良いところに行けるんじゃないかと」と睨んでいる。
2週前のメジャー今季初戦「シェブロン選手権」ではクラブのグリップを太くし、バランスをそろえた。結果的に総重量も上がり、「重いボールを打てている気がします」という。風を切り裂きたいシチュエーションではうってつけだ。
ちょっぴり心配なのは、例年の表彰式で優勝者がダンサーに誘われるフラダンス。「ダンスは得意じゃないので。もし勝てたら恥ずかしいですけど、やらないといけないですね…」。10年前、2012年大会の宮里藍さんも必死な様子だったが…?(ハワイ州エワビーチ/桂川洋一)