「優勝を狙いたい」 畑岡奈紗は好相性のメジャーにきっぱり
◇米国女子メジャー◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前情報(23日)◇アトランタアスレチッククラブ・ハイランズC(ジョージア州)◇6831yd(パー72)
これまで17回出場した海外メジャーで、畑岡奈紗は5度のトップ10入りがある。中でも今大会は、2018年にプレーオフでパク・ソンヒョンに敗れて2位で、昨年は3位。主催者にPGA・オブ・アメリカが加わった2015年以降、毎年コースは変わっているものの好成績が続いている。
「イメージは良いですね。相性が良いのかなっていう感じはしています」と畑岡も認めるが、その要因の一つは、開催コースの質の高さにもあるようだ。
「毎年、素晴らしいコースでやらせてもらって、こういうところでできるのは幸せだなって思います。普段練習していることを試されたり、コースをより隅々まで見なきゃいけなかったりして、いろいろ知れるので楽しいです」と、過去に男子の「全米プロ」や「全米オープン」も開催された名コースでのプレーを満喫している。
畑岡にとってメジャー制覇は、届きそうで届かない目標の1つ。3週間前の「全米オープン」は、笹生優花とのプレーオフに惜敗して「あと一歩届かずにすごく悔しかった」と振り返る。7月の「アムンディ エビアン選手権」には出場せずに、出場権獲得が確実視される「東京五輪」に備える予定。「オリンピック前、最後のメジャーでもあるし、ここで勝てたら自分の中でも勢いづいて(東京五輪に)行けると思う。優勝を狙いたいです」ときっぱりと宣言した。
今週はコーチのゲーリー・ギルクリスト氏が来場し、練習ラウンドに帯同した。「伸び上がるところが強く出ると、左に大きく曲がったりするので、もうちょっと綺麗にターンできるようにというのは一番言われました」と、事前準備にも抜かりはない。
コースはウェットで、1Wショットもランがあまり出ない。距離は長くなる一方で、「グリーンは7Iでも止まってくれるので、手前からコロコロというメジャーのイメージではなく、(ピンを)デッドに打っていかないといけない」と積極的なプレーが要求される。幸い、ゾイシア芝のフェアウェイは「日本の芝や(米ツアーで初優勝した)アーカンソーと似ていて、打った時の感触がすごく良い。浮いて見えるし、コンタクトしやすい」とイメージも良く、「(4日間で)15アンダーくらいを目標にやりたい」と狙いを定めた。(ジョージア州ジョンズクリーク/今岡涼太)