パーオン率100%に“年イチ”ドライバー 渋野日向子「取り組み報われた」
◇米国女子◇ロッテ選手権 初日(14日)◇カポレイGC (ハワイ州)◇6563yd(パー72)
日没が迫る最終18番で渋野日向子のテンションが一気に上がった。気持ちよく振り抜いた1Wショットが、イメージより先のフェアウェイを捉える。「最後のティショット、メッチャ良かった。いつもより30ydくらい飛んでいて、ビックリした。“今年イチ”ですね。何なら、去年もあんな当たりはなかった」と笑った。
うれしい出来事は続いた。残り106ydの第2打をグリーンに乗せ、2021年では日米6試合目(16ラウンド目)にして初めて全18ホールでパーオンに成功。「途中で言っちゃうと緊張しちゃうので、キャディさんともそのことは最後まで話さずに(笑)。長い目で見てパーオン率を上げたいと思ってきた。取り組んでいることが報われた」。ハワイならではの強風が吹いた午後組でプレーしての達成に充実感も膨れ上がった。
会心のバーディに前半7番(パー5)を挙げる。アゲンストの風を計算に入れて第2打をできるだけグリーン近くまで突っ込み、63ydを58度のウェッジで30㎝にピタリ。タップインで決めた。9番から3連続バーディの後、2mがカップに蹴られた12番(パー3)も、左からの風をものともせずチャンスに絡めたティショットを評価した。
「距離感とかも抜群。ショットの内容的にも、いままでで一番の手応えを感じた」という「68」は21年初のボギーフリーラウンドでもあった。「笹生優花がいいから」と8アンダー首位タイ発進の19歳を称えつつ、「自分で褒めてもいい内容だと思う。まだ1日目だし、射程圏内。いま自分がやるべきことを忘れず、最後までやり切る中で良い結果を残せるようにしたい」。課題へのフォーカスはぶらすことなく、4打差14位から貪欲に上を目指していく。(ハワイ州カポレイ/亀山泰宏)