米国女子ツアー

歴代最長のLPGAトップが辞任へ ツアー拡充に寄与したマイク・ワン氏

2021/01/07 10:01
2017年の「エビアン選手権」で現役を引退した宮里藍さんを称えたマイク・ワン氏

米女子ツアー(LPGA)のコミッショナー、マイク・ワン氏が6日、2021年中に同職から退くことを明らかにした。すでに理事会で意思を表明し、この日スタッフやスポンサーらに通知。辞任の時期、後任は決まっていない。

かつてウィルソン社、テーラーメイド社などでマーケティングのプロとして手腕を発揮したワン氏は2010年1月にツアーの8代目のトップとして運営に携わった。グローバル戦略を掲げて国内外の大会スポンサーを多く獲得し、放映権ビジネスに成功。就任した10年当時に年間24試合だったツアー競技は21年に34試合に増え、約4140万ドル(約42億円)だった賞金総額は史上最高の7645万ドル(約79億円)となった。

2月に56歳になるワン氏は昨年、コロナ禍で厳しい調整を図られながら、歴代コミッショナーで最長となる11年目のシーズンを終えた。長年熟慮した上で退任を決意したといい、「LPGAの未来が不確実で真っすぐな道を歩んでいないと思えば、私はツアーを離れることはなかった。しかし実際には2020年のチャレンジを終えてなお、LPGAが財政的な危機に陥ることは決してなく、リーダーシップの才能にあふれ、世界中の情熱的で様々なスポンサーに支えられている」とコメントした。

ツアーは次期コミッショナーを選出する委員会を立ち上げる方針。ワン氏は「LPGAはより高いステージに立つ準備ができている。次のリーダーにバトンを渡すこと、一番のファンになることが喜ばしい」と後任に期待を託した。