2020年 全米女子オープン

「全米女子オープン」予選ラウンドの数字が示す決勝の見どころ

2020/12/12 18:35
渋野日向子が2020年最後のメジャーを単独首位で折り返した

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 2日目(11日)◇チャンピオンズGC (テキサス州)◇サイプレスクリークコース 6731yd(パー71)、ジャックラビットコース 6552yd(パー71)

2つのコースで行われた予選ラウンド(R)を終えて、単独首位の渋野日向子をはじめ、日本勢9人が進んだ決勝R。ここまでの記録を踏まえた決勝の見どころをアラカルトで紹介する。

2年連続日本選手がトップで決勝ラウンドに

ディフェンディングチャンピオンのイ・ジョンウン6(右)から渋野日向子へパワーを注入?

2日目に首位に浮上して決勝ラウンドに進んだ渋野。前年大会の比嘉真美子に続き、日本選手が36ホールを終えてトップに立って週末にコマを進めた格好だ。サウスカロライナ州カントリークラブ・オブ・チャールストン(パー71)で行われた前年は、比嘉が2位に1打差の通算6アンダーで決勝ラウンドに進出。1打差3位で最終日を出て5位で終えた。渋野は2015年のチョン・インジ(韓国)以来5人目となる「全米女子オープン」デビュー戦での優勝を狙う。

3打以上リードで決勝ラウンド進出は2000年以降6回目

逃げ切りなるか

通算7アンダーでトップの渋野は2位に3打差をつけた。USGAによると、トップが3打以上リードして決勝ラウンドに進んだのは2000年以降6回目で、過去5回のうち優勝したのは2001年のカリー・ウェブ(オーストラリア)と2014年のミッシェル・ウィの2人。2003年のマイリー・マッケイは4打リードで出た3日目に3位、最終成績は6位だった。

史上2人目のアマチュアとしての連続60台を記録

アマチュアのリン・グラントが渋野日向子に次ぐ2位で週末へ(Robert Beck/USGA)

2位で週末を迎えるリン・グラント(スウェーデン)は2日続けて「69」をマーク。アマチュアによる60台での連続ラウンドは「全米女子オープン」史上2人目の記録だった。2017年大会(ニュージャージー州トランプナショナルGCベドミンスター/パー72)で初日、2日目をいずれも「69」で回り、2位に入った当時17歳のアマチュア、チェ・ヘジン(韓国)以来となった。また、「全米女子オープン」の36ホールを終えてトップ10に複数のアマチュアが入ったのは2014年以来。

渋野を抑えてパーオン率1位はカート事故のメジャー覇者

出場も危ぶまれていたクリスティ・カーが貫録のラウンド(Jeff Haynes/USGA)

前週大会にカート事故で負傷して棄権し、治療が続いているという2007年大会覇者のクリスティ・カーが2日目の「69」で24位から6位に浮上した。2ラウンドを通したパーオン率は83%で、2位の渋野(81%)を抑えてトップ。「全米女子オープン」の36ホールで通算2アンダーは8年ぶりの自己ベスト更新となった。

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