直近メジャー8分の7が初優勝 畑岡奈紗は続けるか
◇米国女子メジャー◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前(7日)◇アロニミンクGC(ペンシルベニア州)◇6577yd(パー70)
昨年「AIG(全英)女子オープン」で渋野日向子が初出場初優勝を飾ったように、女子メジャーではニューカマーの台頭が相次いでいる。今季も8月「AIG」をソフィア・ポポフ(ドイツ)、9月「ANAインスピレーション」をイ・ミリム(韓国)が制するなど、直近8試合のメジャーで7人の新たなメジャーチャンピオンが誕生した。
世界ランキング5位につける畑岡奈紗も、その候補として挙げられる1人だ。この大会では2年前にプレーオフを経験し、4週前の「ANA」で7位。高まる周囲の期待にも、「徐々に(優勝に)近づいてきているのかなと思うんですけど、毎週違うコンディションだったり、自分のスイングの感覚も違う。最初から結果のことを考えず、そのときの状況に合わせて自分のプレーをするのが大事かなと思う」と冷静に足元を見つめている。
21歳にして早くも通算14度目となるメジャーの中でも、「難易度が高く、すごくメジャーらしいセッティング」と一層タフな戦いになると読む。さらに違いがあるとすれば、自分自身。「今までは、どちらかというとパッティングが課題だった。今週に関しては、自分のキーポイントはショットなんじゃないかなと思います」と言った。
優勝争いに加わった前週「ショップライトLPGA」最終日にやや乱れたショットの感覚は、直前まで今季最高と言ってもおかしくない手応えのはずだった。「本当に紙一重」という状態がかみ合ってくれれば文句なしだが、手持ちの武器で戦う準備に抜かりはない。
「いまはフェードを打つイメージの方が湧きやすい。こういうグリーンに対しても、止まるのはフェード系なのかな。練習場では7割くらいフェードで打って、残り3割くらいをドローで打つのが多いかなと思います」と、マネジメントの軸になる球筋を見極めた。
「風がどれくらい吹くか、週末にかけてどれくらいグリーンが硬くなるかによって違うと思いますけど、伸ばす人は伸ばしてくると思う。15アンダー前後はいかないといけないかな」。日本のエースは目指す数字を明確にした。(ペンシルベニア州ニュータウンスクエア/亀山泰宏)