桃子、もっと活躍してギャラリーを引き連れたい!
「Momoko Ueda from Japan」のアナウンスで1番ティに登場した上田桃子。ついに米ツアーメンバーとしての1年がスタートする。多くの日本人ギャラリーの歓声に包まれると、「嬉しかったです」と素直に喜びを表現した。
ティショットは思ったより緊張しなかった。だが、久しぶりの試合で試合勘を掴むのに苦労した。「自分のプレーが遅く感じたし、ジャッジをもっと早くしないといけないと思いました」と、1番ホールのセカンド地点から急に「地に足がついていない感じ」になったという。第2打を奥のバンカーに外すと、下5mに寄せたもののパーパットはカップの右をすり抜ける。全米デビューはほろ苦いボギースタートとなってしまった。
だが、3番パー5で挽回を見せる。このコースは3番グリーンがコースの端にあたり、そこから4番ホールは折り返してくる。上田が3番ティに立ったとき、前の組で回るポーラ・クリーマーや宮里藍が見えたという。「ビビッてる場合じゃない」。いつもの戦う気持ちを取り戻した上田は、第2打でグリーン左横まで運ぶと、アプローチを50cmに寄せてバーディを奪い返した。
気持ちの乗らなかった理由の一つに、日本とは違うギャラリーの少なさがあった。「これだけギャラリーが少ないと、練習ラウンドをしているようだった」と上田。日本では大ギャラリーを引き連れてのラウンドが多かっただけに、海外のノンビリした雰囲気に戸惑いもあったようだ。
5番で3m、11番で4m、14番で1mのバーディパットを沈めたが、いくつかのチャンスも逃した。最終ホールでも2.5mのバーディパットを決めることが出来ずに、天を仰いだ。「そこまで甘くはないよって事ですね」。この日もホールアウト後に、暗くなるまでパッティンググリーンで時間を過ごした。
それでも、目標だったパープレイはクリアして、「良いスタートが切れました」と納得の表情を浮かべた上田。デビュー初日は、「久しぶりで長く感じました」と振り返った。