ツアープレーヤーたちの小さな努力<佐藤信人>
2005/07/25 09:00
世界各地を転戦するツアープレーヤーたち。当然、航空会社のマイレージも結構貯まるし、本人たちも、ポイント集めに真剣だ。ついこのあいだ、欧州ツアーから撤退した佐藤信人も、例外ではなかった。
昨年末、用もないのに羽田⇔伊丹の「から出張」を決行したのはほかでもない、「プラチナメンバーになりたかった」からだった。当時、欧州を転々とする生活をしていた佐藤にとって、その特典の中でもいちばんに欲しかったのが「空港内ラウンジを使用する権利」だった。
「欧州ツアーでの移動は乗り継ぎの時間が結構長くて・・・。ひどいときには半日以上も空港の中で待たなくちゃいけないこともあったんです。飲み物や軽食がつまめるだけでなくて、ラウンジでパソコン用に電源や電話回線などを借りたりできれば、旅のストレスもかなり減るだろうと思ったんですよ」。
そのためにもどうにかしてプラチナメンバーになりたい、と考えていた佐藤に吉報が届いたのが昨年12月。それは、年内にANA便で国内をもう1往復もすれば、プラチナメンバーになれるとの通知だった。迷わず大阪行きのチケットを予約する執念を見せた佐藤は、「何もしないで帰って来るのは、あまりにしゃくだから」と、優子夫人とついでに京都観光も済ませ「八橋をお土産に、帰ってきましたよ」と笑いながら語った。この日帰り小旅行で、晴れてメンバーになった佐藤は、今では快適な旅ライフを送っているという。
佐藤のほかにも、たとえば広島県出身の三橋達也が使用する航空会社を統一し、しかも、できるだけたくさんポイントが貯まるように常に普通運賃で利用するなど、ツアープレーヤーたちもマイル集めに涙ぐましい努力を続けているのである。