国内男子ツアー

ツアープレーヤーたちの世界縦断<佐藤信人>

2005/01/24 09:00
既に欧州ツアー2年目に突入している佐藤信人。今季からキャディバッグに国旗を貼り、日の丸を背負う思いで世界を股にかける。

今年、欧州ツアー参戦2年目を迎える佐藤信人。もっとも、厳密に言えば、同ツアーは昨年11月の「ボルボ中国オープン」から2005年のシーズン開幕。

佐藤も、昨年のうちにすでに「今季2戦」を終えていたが、そのあとしばらく日本に滞在して調整し、いよいよ今週、シンガポールで開催される「カルテックスマスターズ」から本格転戦を開始する。

昨シーズンを振り返って、「とにかく苦しい1年間だった」と振り返る佐藤。3月の「カタールマスターズ」で2位に入ったものの、そのあとはさっぱり奮わず「最後のほうは自信を失いかけて、結果よりも、ただ試合に参加しているだけという感じになってしまった」と、反省するが、それでもルーキーイヤーでの初シード入りはたいしたものだ。

ゴルフ以外にも、交通の手配や食事、言葉など、乗り越えなければならない壁は山ほどあった。しかも、ほとんど毎週、違う国での戦いとなり、時差ボケも避けられない問題だが、佐藤は、こんな方法でたくましく乗り越えている。

「次の試合会場に向かう飛行機の中で、すぐに時計を合わせてもうその時点から、現地時間どおりの生活パターンを作りあげてしまうようにするんです。たとえ変な時間に眠くなっても、お腹がすいても『ああ、先週の国はいま○○時ごろだからしょうがないな』なんて言って、自分を甘やかさない!ひたすら我慢、の単純な方法ですが、これがけっこう良い時差ボケ解消になるんですよ。みなさんも海外に行かれたら、この方法をぜひ試してみてください!」

今シーズンはメーカーに頼んで、キャディバッグに日本の国旗を貼ってもらったという。「欧州ツアーで唯一の日本人選手として、今年は日の丸を背負って頑張りたい」と張り切っている。

今週のシンガポールから、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシアと渡り歩くいきなりハードな4連戦。時差ボケもものともせず、佐藤の世界縦断の旅が、今年も始まろうとしている。