マキロイ「まだLIVを憎んでいる」 “屈辱”の6月6日
◇米国男子◇RBCカナディアンオープン 事前(7日)◇オークデールG&CC(カナダ)◇7264yd(パー72)
「私はまだLIVを憎んでいる。LIVがなくなればいいと思っている。ここに座っていけにえの子羊のように感じないようにするのは難しい」
PGAツアー23勝のロリー・マキロイ(北アイルランド)にとって6月6日の火曜日は“屈辱”的な一日だった。大会前の会見で思いを明かした。
PGAツアー(米国男子ツアー)がサウジアラビア政府系のファンド、PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)が支援するLIVゴルフと“和解”することが前日6日に発表された。
衝撃的な一報が耳に飛び込んできたのは午前6時30分頃。「他のみんなと同じタイミングで知った」と困惑の表情を浮かべた。
対立が表面化したのが2年前。PGAはLIVでプレーしたフィル・ミケルソンやダスティン・ジョンソンらを出場停止処分にしたが、その後も人気選手の流出が続いた。
「私がこの1年でやりたかったことはツアーの未来を守ることなんだ」。PGAの選手理事を務めるマキロイは先頭に立ち、LIVに批判的な態度を示してきた。
また、LIVを断り、ツアーに忠誠を誓った選手については金銭的な補償を受けるべきと持論を展開。加えて「去った人たちを再び迎え入れ、何事もなかったようにするつもりはない。それはありえないことだ」
「ですから、世界最大の政府系ファンドのひとつについて考えるなら、パートナーにするか敵にするか、どちらを選ぶかということです。結局のところ、お金がものを言うので、パートナーとして迎え入れたいのでしょう」
発表直後、PGAのコミッショナーを務めるジェイ・モナハン氏が会場の選手に直接説明したが、怒号も飛んだ。
急転直下の“和解”に戸惑いも残るが、「最終的にはプロゴルフのゲームにとって良いことだと思う。プロゴルフを統一し、経済的な未来を確保することができる」と一定の理解を示した。