2022年 フェデックスセントジュード選手権

PGAツアーが新リーグに“勝訴” 裁判所が移籍3選手のプレーオフ出場認めず

2022/08/10 10:26
プレーオフ出場が却下されたテーラー・ゴーチ(左)。新リーグでは団体戦2試合連続優勝など高額賞金を獲得(Jared C.Tilton/LIV via Getty Images)

◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前(9日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7243yd(パー70)

サウジアラビア政府系資本に支えられる新リーグ「LIVゴルフシリーズ」に参戦し、PGAツアーに出場停止処分の一時差し止めを求めていたテーラー・ゴーチハドソン・スワッフォードマット・ジョーンズ(オーストラリア)のプレーオフシリーズ出場が9日、正式に認められなくなった。新リーグの一部選手による要求をカリフォルニア北部地方裁判所が退けた。

リーグに参加した選手のうち、フィル・ミケルソンらは3日までに移籍選手に主催競技への出場停止処分を下したPGAツアーの独占禁止法違反を訴え、年間ポイントレース(フェデックスカップ)でプレーオフ出場の条件を満たしていた3人の出場停止の撤回を求めていた。

プレーオフ初戦を2日後に控えたこの日の裁判で、ベス・ラブソン・フリーマン判事はゴーチらが、新リーグに出場することで処分が下る可能性があることをあらかじめ把握していたと指摘した。また、同選手らは多額の契約金と高額賞金がかかるリーグ参加により十分な報酬を得ており、経済的な損失を被っていることが立証できないと結論付けた。

PGAツアーのジェイ・モナハン・コミッショナー

ツアーはミケルソンらの訴えに対し、8日までに各項目の主張に反論する形で文書を提出。6月に英国で「LIV招待」の初戦がスタートした際には、ツアー競技への出場停止を“警告”していたことを強調した。また欧州ツアーとの癒着や、各スポンサーおよびタイガー・ウッズデービス・ラブIIIら新リーグに反対する意見を述べた実力選手に圧力をかけたという原告側の主張を否定した。

新リーグは判決後に即座に声明を出し、3人の出場が認められなかったことに遺憾の意を示しながら「ゴルファーのプレーを禁ずることから得るものはない」と結んだ。

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