新リーグ出場で罰金1650万円 ガルシアもウェストウッドも欧州ツアーに「がっかり」
◇LIVゴルフシリーズ◇LIV招待 ポートランド 事前(29日)◇パンプキンリッジGC(オレゴン州)◇7641yd(パー72)
DPワールドツアー(欧州ツアー)がサウジアラビアの資金を背景とする新リーグ「LIV招待」に許可を得ずに出場したツアーメンバーに対して10万ポンド(約1650万円)の罰金を科すと発表したことを受け、英スカイスポーツで制裁の対象として名前が挙がったセルヒオ・ガルシア(スペイン)やリー・ウェストウッド(イングランド)らはツアーの対応に不満を隠さなかった。
1組4人の12組で争う団体戦のチームキャプテンとしてマルティン・カイマー(ドイツ)とともに開幕前日の会見に出席。英国ロンドンで3週前に行われた初戦に出場する前にPGAツアーのメンバーシップは返上したが、対抗戦「ライダーカップ」への思い入れも強いことから欧州ツアーのメンバーシップは保持したままだった。
ウェストウッドは「個人的に欧州ツアーのアプローチにガッカリしている。僕は29年間、欧州ツアーのメンバーとしてやってきて、そのうちの多くの期間でPGAツアーのメンバーでもあった。これまで問題にならなかった、ほかの場所(欧州ツアー以外)でプレーすることが今は問題になっている。ちょっと行き過ぎ(な対応)で、透明性が足りない」と指摘。両ツアーが戦略的提携を大幅に強化すると発表したことについても「もっと透明性を高めてほしい」と繰り返した。
ガルシアもウェストウッドのコメントに同意した上で「それでも僕らは、ゴルフというゲーム、自分自身、家族のために最善と思うことをやっている。それが僕らの決断だ」。意志が固いことを強調し、改めてライダーカップへの意欲も口にした。
カイマーは「『LIV』がほかのツアーの可能性を高めてくれたことは、そこにいる選手たちにとって素晴らしいこと。それが、なぜかいがみ合っているように見られている。そうではないし、(本来)そうであってはならない」とコメント。欧米ツアーが賞金額を引き上げるといった新リーグへの対抗措置を見せていることでツアー間の“競争”が促されていることをポジティブに解釈すべきとした。(オレゴン州ノースプレインズ/亀山泰宏)