松田鈴英は「経験不足」 終盤に崩れて悔し涙
◇国内女子◇NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 最終日(21日)◇マスターズGC (兵庫)◇6528yd(パー72)
ツアー初優勝に迫った最終ラウンドは、悔し涙で幕を閉じた。6打差の3位からスタートした松田鈴英は、首位のアン・ソンジュ(韓国)に1打差に迫りながらも終盤に崩れて「72」と伸ばせず、通算8アンダーの4位タイでホールアウト。終盤16番でボギー、17番でダブルボギーを叩いた失速を悔やんだ。
目を赤くして報道陣の前に現れた松田。「前半はいい感じで回れていたが、後半は経験不足でスコアを落とす結果になった」と振り返り、あふれ出しそうな涙を指でぬぐった。
松田自身も「予想外だった」という、同じ最終組で回るアンの失速。アンが前半だけで4つ落とし、1つ伸ばした松田が1打差に詰め寄ってサンデーバックナインへ折り返した。しかし、ラフを渡り歩いた16番ではアプローチミスも重なり、痛恨のボギーで2打差に開く。続く17番(パー3)では「力が入ってリズムが早くなった」という1打目をグリーン左に曲げ、アプローチはグリーンをオーバー。2mのボギーパットもカップを逸れ、手に届きかけていた初優勝のチャンスは潰えた。
優勝したアンは、会見の席で「17番は残念だったけれどパターも上手い。プレッシャーに感じた」と松田のプレーを評価。「鈴英ちゃんは近いうちに勝つと思う」と、初優勝への予感を口にしていた。
最高の結果こそ逃したが、900万円を加算した今季賞金は4500万円を超え、賞金ランキングは25位から15位にジャンプアップ。目標とする最終戦「LPGAツアー選手権リコーカップ」(同ランク25位までなど)への出場をほぼ確実にした。「まだ試合は残っているので、この経験を生かして頑張っていきたい」と、残り5試合での雪辱を誓った20歳。いつまでも止まらぬ涙で頬を濡らしながら、コースを後にした。(兵庫県三木市/塚田達也)