逃げ切りの秘訣は「普段通り」 菊地絵理香は得意な形で最終日へ
◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城3日目(31日)◇葛城ゴルフ倶楽部山名コース(静岡県)◇6564yd(パー72)
菊地絵理香が4バーディ、3ボギーの「71」で回り、後続に2打差をつけ、通算6アンダーの単独首位を守った。過去3勝はすべて春先に逃げ切りで挙げたもの。得意な形に持ち込むと「大変ではあるけど、逃げ切ります」と力強く語った。
1打差首位で迎えた最終18番(パー5)。残り125ydの3打目を8Iでピン2mに絡め「ここは絶対に決める。単独首位でいきたい」。エースのピン型から前週「アクサレディス」に変更したマレット型パターで着実にカップを鳴らした。2位・全美貞(韓国)との差をひろげ「このコースではバーディ合戦についていけない。追いかけるのは無理だと思っていた」と安堵した。
前日まで「パターに助けてもらっていた」が、この日は硬さのある難グリーンで、前半5番(パー5)からともに1m以内につけて連続バーディ。「パットはタッチがあわなかった感じがあるけど、ショットが良くなりつつある」と振り返った。
今季4戦を終えて海外勢が3勝。最後に優勝した昨年3月の「Tポイントレディス」で日本勢の連敗を8で止めた菊地は「海外選手が優勝するってことが悪いことは絶対にない。わたしたちは技術を上げないといけないと彼女たちに刺激をもらっている」と強調した。
プロ転向後、期待されながら初優勝まで8年かかった。追うのはツアー通算25勝の全や賞金女王3度のアン・ソンジュ(韓国)ら。自身初の4日間大会のタイトルを前に「夏が好きで春に強い印象はないんですけど…。でも、このコースは欲をだしちゃいけない。地味に、地味にやっていかないと」。派手さはないが、堅実派の29歳は「今夜もしっかり休んで普段通りです。普段しないことは、しませんよ」とおどける余裕を見せた。(静岡県袋井市/林洋平)