ケガに苦しむ大山志保 2カ月ぶりの復帰戦に意欲
◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 事前情報(21日)◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6545yd(パー72)
2006年の賞金女王で、先月40歳を迎えた大山志保がケガに苦しんでいる。今季6試合目の出場だった4月の「フジサンケイレディス」から2カ月間の欠場を強いられたが、今週ようやく復帰した。
ケガが発症したと思われるのは4月第1週の「ヤマハレディース」の3日目だった。同大会をホステスプロとして21位で終えたが、背中に違和感を覚えた。痛みを発症した当初は「ただの炎症だと思っていたので、注射すれば痛みは収まると思っていた」という。
練習時の特にスイングのインパクト時をはじめ、日常生活においても、後ろから胸を刺されるような鋭い痛みで呼吸も苦しくなる状況に、ただの炎症ではないと判断。発症から約1カ月半後の先月20日頃、MRI検査を受け『胸回旋筋の肉離れ』と診断された。
本来ならば5週間程度の安静で完治すると言われているが、痛みの発症次第で練習したりしなかったりを繰り返したため、完治までの期間が長引いているという。今週は18日(日)を最後に、痛みがでていなと言うが「寝て起きた時に痛みが出たらどうしよう」という不安から、嫌な夢ばかり見ているとうつむいた。
トーナメント規定によれば、今季のシード選手の出場義務試合数は21試合。出場人数の限られる大会(日本女子オープン、TOTOクラシック、リコーカップ)を除けば、今大会を含め残り19試合。大山は今大会含めて残り15試合の出場が必要。「トーナメント特別保障制度」(公傷制度)申請の選択肢はあるものの、長らく欠場が続けば、後半戦は連戦を強いられる危機的状況だ。
今週ももちろん100%の状態ではない。「自分の中ではショット6~7割」と不安は残るが「この場に戻って来られたことはうれしい」と復帰には意欲的。人知れず苦しむベテランに完全復活の瞬間は訪れるのか。(千葉県袖ヶ浦市/糸井順子)