同郷の英雄引退にあぜん 2年ぶりトップ10の新垣比菜が宮里藍に学ぶこと
2017/05/28 17:11
◇国内女子◇リゾートトラストレディス 最終日(28日)◇オークモントGC (奈良)◇6538yd(パー72)
新垣比菜が通算5アンダーの7位で、ベストアマチュア賞に輝いた。3月に沖縄・興南高を卒業したばかりの18歳は、2015年「大東建託・いい部屋ネットレディス」以来、2年ぶりのトップ10入り。大会初日に憧れの宮里藍の引退表明を知った。「優しくて本当にすごい方。わたしも頑張りたい」と力に変えた。
沖縄が生んだスーパースター引退の一報を聞いた2日前。夕暮れの練習場で、あぜんとした。「神様のような人なんです。ショックです…」。
今年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」の予選ラウンドで、宮里と同組だった。人見知りで「わたしから声をかけることなんてできないです」と恐縮して笑ったが、「すごく良い経験です。『ナイス!』って言ってくれたり、声をかけられたりしたことは忘れられない」と喜んでいた。
いまは故郷で練習に励む。ゴルフ漬けの中で、2月には大阪に2泊3日で卒業旅行を敢行し、友達との”最後の時間”も大切にした。昨年初めからゴルフの調子を落としたが、「学校に行くと(友達がいて)良い意味で気分転換になっていた」。黙々と打ち込む中で感じる孤独さは、社会人として最初の試練でもある。7月の最終プロテスト合格を目指して「徐々に調子は上がってきた」という。
宮里が出場する予定の6月「サントリーレディス」に主催者推薦で参戦する。「きょうは70点かな。全体的にまだまだです。ぜひ(宮里と)一緒に回れるようにしっかり頑張りたい」。プロを志す新芽が同郷の“レジェンド”から学びたいことは、たくさんある。(奈良県山添村/林洋平)