地下で素振り、ファンに天ぷら…中断5時間の過ごし方
◇国内女子◇ほけんの窓口レディース 初日(12日)◇福岡CC和白コース(福岡)◇6308yd(パー72)
激しい雷雨のため、スタート約2時間後の午前10時24分から午後3時10分まで5時間近く中断した大会初日。選手やゲストらが一斉に避難したクラブハウス内は大混雑した。日本女子プロゴルフ協会は正午に出場選手らを集め、再開の目途を見極める午後2時ごろまで、コース外で食事をとることを許可した。
福岡市東区の住宅街に突如現れる福岡CCは、最寄り駅まで車で5分と便利で、周囲には飲食店が点在する。この日11ホールを消化して3バーディを奪い、暫定首位に立ったささきしょうこも、コース外に出て食事をしたひとり。「雨が強かったけど、あまり思い詰めることなく、良いリラックスの時間になった」と、再開直後の9番の第2打をピンそば3mにつけてバーディを奪った。
10番からスタートして11ホールを消化した高橋恵は、1打差を追う2アンダー暫定2位。「アプローチの調子が良い」と12番で10yd、14番で15ydのチップインを決めてバーディを奪った。中断中は「外で軽食をとってリラックスし、とにかく体が冷えないように地下駐車場で素振りをずっとしていた」。再開後、約2mのパーパットをしぶとく沈めたのは、その成果か。
3週連続優勝のかかるキム・ハヌル(韓国)は7ホールを終えて、1バーディ2ボギーの1オーバー。中断中は、韓国から応援に駆けつけた母と親しいファンに「せっかく遠くから来てくれたのにプレーが見せられなかったから」と、天ぷら店でごちそうした。
結局、再開後も風雨は収まらず、翌日順延。競技は13日午前7時に再開される予定。第2ラウンドは組み替えをせず、午前10時から順次スタートする。福岡管区気象台の発表によると、あすは曇りのち晴れで、気温は25度まで上昇する見込み。さわやかな五月晴れが期待される。(福岡市東区/糸井順子)