2016年 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子

アン・ソンジュ「女子オープン」登録ミス 韓国レジェンドの試合出場へ

2016/09/24 17:27
首位と5打差の7位につけるアン・ソンジュ。優勝で「日本女子オープン」の出場資格は得られるが…

◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 2日目(24日)◇利府GC(宮城県)◇6551yd(パー72)

16番で6mのバーディパットを沈めたアン・ソンジュ(韓国)はゆっくりと、力強く、右拳を振り下ろした。「久しぶりにあれくらい長いのが決まったから」と、かすかな笑みを浮かべたが、「でも、17番も18番も5mくらいのバーディパットが入らなかった」と、まだ満面の笑みではない。それでも、2日間続けた「69」で通算6アンダーの7位につけている。

「ここまで来ているのは、自分にとってもうれしい」とアンは言う。7月の「センチュリー21レディス」で今季初優勝を挙げたが、3週間後の「NEC軽井沢72ゴルフ」2日目途中に首痛で途中棄権。その後は3試合を休養に充て、復帰初戦の「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」は予選落ちし、前週は25位タイ。少しずつ、本来の状態へと戻りつつある。

次週の「日本女子オープン」は、マネジメント事務所変更の手続きに絡んでエントリーが間に合わなかったという“単純ミス”があり、出場できない。もし、今週優勝すれば、出場資格を得ることはできるが、アンは「来週は韓国の試合に出ると思う」と、ほぼ心を決めている。次週、韓国女子ツアー(KLPGA)で行われるのは、今季限りでの引退を表明した朴セリの招待試合だ。

今年の「全米女子オープン」の会場・コーデバルGCで、アンは朴に会う機会があったという。「心に残っているのは、『お疲れさまでした』って言ったら、すごく泣いていたことです…」。アンが初めてテレビで見たゴルフの大会は、朴が韓国中を熱狂させた1998年の全米女子オープン。“レジェンド”の存在は、アンにとっても小さくはない。

「だから(日本)女子オープンのことは忘れています」と、アンはすっきりした顔で語った。(宮城県利府町/今岡涼太)

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