2015年 NOBUTA GROUP マスターズGCレディース

プロ2年目の大西葵、交換したキャディは今…

2015/10/22 19:31
4アンダーの2位で好発進を決めた大西葵

プロ2年目の21歳・大西葵が「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の初日、ツアー自己ベストの「68」をマークし、4アンダー2位の好発進を決めた。女子ツアーを舞台に“兄妹”でしのぎを削る珍しい選手だ。

先週の「富士通レディース」では、来季の賞金シードを確実なものとした青木瀬令奈を、ちょっぴり複雑な心境で見ていた。青木のコーチ兼キャディを務めるのが、大西の兄・翔太さん。「負けたくないとか、悔しい気持ちはありますね」と兄妹間でライバル心がある。

初のフル参戦が叶った今季、序盤は兄をキャディとしてツアーを戦っていた。だが、「兄妹だからケンカとかが多くて…。練習ラウンドを瀬令奈ちゃんと一緒に回ったときに、『キャディを交換しようよ』って言って、フジサンケイで成立しました」と、コンビ解消。その兄は新しい相棒の初シード獲得を支え、かたや自分はその後24試合に出場して予選通過はわずかに3試合。今はそのキャディとも袂を分かった。

「メンタルが弱くて、緊張したらパターが動かなくなってしまう」というのが悩みの種。最近は改善傾向にあるというが、今週はメジャー級の高額賞金が懸かる大一番だ。初日好発進にも「それは、あまり言わないでください(苦笑)」と、残りの3日間を思い、はにかむのが精いっぱいだった。

2週間前の「スタンレーレディス」では初日15位から徐々に落とし、最終的には45位に終わった。「リーダーボード(に自分の名前があるの)を見て、手が動かなくなってしまった」という。2度目の経験となる今回は「自分が気にしているほど誰も気にしていないんだなと思った」と割り切れる。

兄妹のライバル心はいったん脇に置き、「今を一生懸命頑張りたい」と、シンプルに自分と向き合うことを2日目以降のテーマに掲げた。(兵庫県三木市/今岡涼太)

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