初優勝へ挑む藤田光里 初の首位で最終日へ
初優勝に向けて、2位との差は3打になった。国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」2日目を終えて、この日「70」で回った藤田光里が通算4アンダー。2013年のプロ転向後43試合目にして、初めて首位に立って最終日へと突入する。
「いつもならエンジンが切れちゃう」と振り返ったのは、この日の中盤。8番で2打目をグリーン手前のラフに外すと、アプローチもミスして3パットのダブルボギー。続く9番もボギーとした。
それでも、序盤の2バーディと合わせると、スタートからは1つスコアを落としただけ。「まだ1オーバーだし、間に合うなという気持ちはあった」と前を向いた。
前週、3日目に「83」をたたいた悔しさは日増しに強まっているという。「あきらめなかったら、あそこまで崩れなかったのかなと反省した。終わってから悔しくて――。ゴルフをやってきて、トップ3に入る悔しさだった」。
新たな気持ちで折り返した後半は、3連続を含む4バーディを奪い、ボギーは最終18番の1個にとどめた。「気付いたら、4つバーディが獲れていた。それくらい集中していた」。最後まで、笑顔のラウンドを貫いた。
去年は難しいと感じた花屋敷GCよかわコースも、今年は「そんなに難しいとは思わない」と藤田は言う。フル参戦1年目の昨年は攻め一辺倒だったが、今年は「守ったり、攻めたりしている」と余裕がある。ウッドはロフト違いの3本(14度、16度、18度)をコースや天候によって使い分け、PWのハーフショットで対応していた110yは、今年から47度のウェッジを追加して(4Iを抜き)、より計算できる距離となった。
「スコア的にはトップにいるけど、2位はみんな強い選手。勝ったと思った瞬間に負けると思う」。心に刻むのは、今週の目標2つ。「3日間アンダーで回ること。気持ちで負けないこと」。初優勝を目指す20歳の思いはシンプルだ。(兵庫県三木市/今岡涼太)