ショット復調で輝き増したパワーヒッター 渡邉彩香が首位発進
国内女子ツアー「LPGAツアー選手権リコーカップ」初日。渡邉彩香が7バーディ、1ボギー「66」とし、6アンダー単独首位発進を決めた。4ホールすべてのパー5でバーディを奪い、うち2ホールで2オンに成功。初出場を決めたツアー最終戦で、21歳の若きパワーヒッターがスケールの大きさを見せつけた。
「忘れられない初優勝もあったし、宮崎には縁があると思っている。最後は大好きな宮崎で頑張りたい思いがあった」。今年3月、「アクサレディス宮崎」でツアー初優勝を決めた地で、同大会を含む今季3回目の首位発進に頬も自然と緩む。
9月以降は「体のキレもなく、(スイングが)小さくなっていた」と方向、飛距離ともに下降気味だったショットも、「最後の5試合くらいからちょっとずつ良くなってきた」と徐々に復調の方向へ。2週間前の「伊藤園レディス」開幕前には、コーチとともに地元(静岡県)の練習場で打ち込みを行い、「あそこですごく良くなった」と、迷いも払拭。「良い感じでここに入ることができた」という好感触を、そのままビッグスコアへとつなげた。
前半2番(パー5)で、3打目を2mにつけてバーディ先行。4番ではティショットを280yd近く飛ばし、80yをSWで3mに寄せて2つ目。6番、8番(パー3)も伸ばし、一気に単独首位へと躍り出る。さらに、フォローの風が吹く9番(パー5)では205ydの2打目を4I、11番(パー5)は220ydの2打目を3UTでグリーンに乗せてバーディ奪取。『◎』逃しに悔いもにじませたが、今季イーグル数1位(8個)の本領を発揮してみせた。
「60台という目標もしっかり達成できた。あと3日間も頑張りたい」。今大会の初出場初優勝となれば、1996年に井上陽子が達成して以来2人目となる。(宮崎県宮崎市/塚田達也)