2014年 大王製紙エリエールレディスオープン

母の訃報…表純子 悲しみ乗り越え戦い続ける

2014/11/23 19:20
胃腸炎から復帰した夫の広樹さんとともに母の訃報を乗り越え戦い続ける表純子

表純子に訃報が届いたのは、国内女子ツアー「大王製紙エリエールレディスオープン」最終日の早朝だった。母チエ子さん(74歳)が心不全のため亡くなったという病院から連絡だった。夫の広樹さんと相談し、母の入院していた病院に向かうのではなくゴルフ場に向かった表は、7バーディ、2ボギーの「67」でラウンドし、22位から13位へ順位を上げて4日間を戦い抜いた。

今週に入って、病気療養を続けてきたチエ子さんの様態が急変した。「あと2、3日がヤマって聞いていたので・・・」。ラウンド後に充血した目で話に応じた表。最後に母親と対面したのは、日本女子オープン終了後に地元広島に帰ったときだった。「今週の月曜も広島には戻ったけど、車を取りに行く時間しかなくて病院には顔を出せなかった。あのときに行っておけばよかった」と悔やんだ。

ただ「今朝行っても、試合が終わってから行っても状況は変わらないので。むしろ、自分を応援してくれていた母のことだから『試合で頑張っておいで』っていう気持ちだと思う」と、気丈に振る舞った表。本来なら試合に集中できる状態ではなかったが、母の気持ちを察し好プレーにつなげた。

明日24日が通夜で、25日に告別式を行う。「来週のLPGAツアー選手権リコーカップには出場します。母も『リコーカップで頑張って』と言ってくれていたので。それに、このタイミングを選んでくれたのも母の気持ちなんだと思う」。

今季の賞金ランキング22位で「リコーカップ」の出場資格をつかんだ表は、母の思いを胸に最終戦まで戦い続ける。(香川県三豊市/本橋英治)

2014年 大王製紙エリエールレディスオープン