イ・ボミ 逆転賞金女王への最低条件は

2014年の国内女子ツアーも残すところあと2試合。アン・ソンジュ（韓国）が3年ぶり3度目の賞金女王戴冠に王手をかけて、今週の「大王製紙エリエールレディスオープン」を迎える。今週の女王決着を自力で阻止できるのは賞金2位で追うイ・ボミ（韓国）だけ。可能性はごくわずかだが、かなえば史上最大の逆転劇となる“奇跡のシナリオ”を検証した。

トップを走るアンの今季獲得額は150,060,741円、イは117,183,686円で、その差は32,877,055円と大きな開きがある。最終戦の優勝賞金は2500万円で、今週アンが優勝すれば文句なしに女王が決まる。一方、イが今週の決定を自力で阻止するには、優勝だけが残された道。2位タイ（2人まで）を下回った時点で、イの逆転女王の可能性は消滅する。

・イが優勝（1800万円） → アンの今週の女王決定はなし
・イが単独2位（880万円） → アンは単独23位（94万円）以上で女王決定
・イが2位タイ（2人まで／790万円） → アンは予選通過で女王決定
・イが上記条件を満たせず → アンの女王決定

イは例え今週、アンの女王戴冠を阻止したとしても、逆転女王には最終戦で優勝することが最低条件。さらなる難関に臨むことになる。

これまで女子ツアーにおける最大逆転劇として知られるのは、横峯さくらが初の賞金女王を手にした2009年。ツアー史上最大差となる約4400万円からの逆転（トップは諸見里しのぶ）だったが、その時点では最終戦まで11試合が残されていた。（香川県三豊市／本橋英治）

アン・ソンジュ
「今週決められたら決めたいですけど、あまり意識しすぎると力が入ってしまうので、1日1日をすごく頑張りたい。満足できるゴルフをして決めたいです」

イ・ボミ
「最後まで楽しめるように頑張りたいです。マスターズGCから優勝したいという気持ちがあったけど、パターが入らなくて。あと4日間、そして来週も4日間ですし体力勝負ですね。調子は良いので頑張ります」