同性からファンレターも!柏原明日架がアマ初の完全制覇を狙う
福岡市で開催されている「ほけんの窓口レディース」は、またもアマチュア選手が快挙に迫る展開となった。初日に3アンダーで首位タイに立った18歳の柏原明日架が、2日目に4ストローク伸ばして通算7アンダーの単独首位。史上初のアマチュア選手による完全優勝(全日首位での優勝)に王手をかけた。
アマチュア離れしたプレーぶり。冷静沈着でミスをしても慌てず、逆にバーディを奪っても歓喜することがほとんどない柏原は、この日1度、感情をあらわにした。8番のティショットを左に曲げ、2打目はグリーンをオーバーするトラブル。グリーン周りの傾斜をじっくりと確認して放った3打目アプローチは2メートルショートしたが、しびれる下りのパーパットを沈め、力強いガッツポーズを披露した。
「7番でバーディを取った後だし、あの場面は絶対にパーが欲しかったので。そんなに派手にしていましたか(笑)」。勝負の流れを意識したプレーで、無意識にポーズが飛び出していた。後半も「途中、スコアボードがいくつかあるので、自分の順位は確認していました。ボギーの後に連続バーディを奪うことができて、慌てることもなくフラットな気持ちでできて良かったです」と11番ボギーの後を連続バーディでカバーするなど、百戦錬磨のベテランのような落ち着きぶりだった。
2位に1打差で迎える最終日を前に、「緊張はすると思います。今朝もコースに来る前は緊張していましたし。ただ、今日はスタートしたらその緊張感は消えていたので、明日はどうなるか。優勝への自信ですか? ないとは言い切れません。あるとも…」。自信に満ちた表情でしっかりとそう話した。
タカラヅカの男役をほうふつとさせるすっきりとした出で立ちは、グリーンの舞台上でもひときわの存在感を放つ。今年3月まで在籍した日章学園高校時代は、女子生徒からもファンレターやラブレターをもらった経験を持つという。身長168センチと比較的体格にも恵まれた18歳は、涼しい視線で快挙を見据えている。(福岡県福岡市/本橋英治)