2014年 ワールドレディスサロンパスカップ

メジャー覇者のフォン・シャンシャンと宮里美香は終盤に落とし穴

2014/05/11 17:43
18番ホールでまさか…短いパーパットを外しプレーオフに持ち込めなかった

茨城県の茨城GC西コースで行われた国内女子メジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」最終日。国内メジャー優勝経験のあるフォン・シャンシャン(中国)、宮里美香は終盤にミスが出て、21歳の成田美寿々にトロフィを譲った。

まさかの1打は最終18番にあった。単独首位からスタートし、成田と並んで通算9アンダーのトップタイで迎えたフォンの72ホール目。奥のバンカーから90センチに寄せた直後のパーパットは、カップの右縁をなめた。「ああ!」という大観衆の声とともに消えた、12年「日本女子オープン」以来となる日本女子メジャー2勝目。「ラインの読み間違い。ストレートで打ったら右に…今も本当に分からない」。

初日から首位の座を走り続けたが、4ラウンドすべてが「70」ストローク。3日目にはグリーン上でアドレス後にボールが動いて1罰打を加えられ、この日は最後に…。「今週は70が私のラッキーナンバーだったんでしょう」。笑顔こそ絶やさなかったが、腰に手をやって溜め息をついた。

前半に「ゾーンに入った」という宮里も、国内メジャー3勝目はならず

そして首位に4打差の3位でからスタートし、6番までに4バーディ、後半11番までにさらに2バーディを重ね、リードする展開となった宮里も、終盤に落とし穴。15番で5メートルのバーディパットを沈め、まるで昨年の「日本女子オープン」のウイニングパットのようなガッツポーズを見せたが、直後の16番でバンカーから寄せきれず初ボギー。

さらに是が非でもバーディが必要となった最終18番では、ティショットを左へ。「いつもはプッシュアウト(右へのミス)が多いのに…」。ラフからの第2打は目の前に背の高い木がそびえ立つ状況。せり出た枝葉で空中のスペースが制限され、ドライバーでの低く打ち出す作戦に出た。「試合でやって、良い経験ができるかなと思った」。しかしボールは前の深いラフに食われ、ギャンブル失敗で3位フィニッシュ。

「前半はショットもパットも自信を持って打てていた。ゾーンに入っていたと思う。ただ上がり3ホールで2ボギーは納得いかない。やっぱりゴルフは上がり3ホールですね」。米国を主戦場とする2人は、日本のファンに“さすが”の実力を見せつけたが、最後の最後で唇をかむ結果となった。(茨城県つくばみらい市/桂川洋一)

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