2014年 スタジオアリス女子オープン

目立つのがお好き? 藤田光里に再びのチャンス到来

2014/04/12 17:29
首位に4打差で最終日を迎えるのは2週連続。今週もツアー初優勝への望みをつないだ藤田光里

昨年プロテスト合格のルーキー、藤田光里の加速が止まらない。6位から出た「スタジオアリス女子オープン」2日目に4バーディ、1ボギーの「69」でマークし、通算5アンダーの3位に浮上した。首位に4打差で最終日を迎えるのは、前週の「ヤマハレディースオープン葛城」に続いて2週連続。今週は、自身初となる最終日・最終組から首位を走るO.サタヤ(タイ)の背中を追う。

初日はパットに支えられ、2日目はショットが冴え渡った。「ピンにつくことが多くて、ほとんどパーオンだった」と、グリーンを外したのはわずか3ホール。パー5で奪った3つのバーディ(2番、10番、16番)はいずれも2メートル圏内につけ、終盤17番では残り111ヤードの2打目を1.5メートルに絡めて4つ目。粘り強くサタヤを追走し、逆転優勝への望みをつないだ。

昨年末の最終予選をトップで通過し、同年のプロテスト合格者で争う新人戦も制覇。“スーパールーキー”の宿命ともいえる周囲の期待から受ける重圧や、初めてとなるツアー転戦への不慣れもあり、シーズン開幕から3試合連続予選落ちを喫したが、それも遠い昔のよう。プロツアーの雰囲気にもようやく馴染み、今では「楽しくプレーできています」と表情も明るい。

自らを「緊張しやすいタイプ」と分析する藤田。今でこそ「無くなった」というが、今季開幕当初は決まって、初日の1番ティで手が震えていたというほどだ。その一方で本質は、進んで注目されることを好むタイプでもある。「元々は人に見られるのがキライじゃない」と、中学生ではクラスで行う演劇の主人公役に立候補し、合唱コンクールでは進んで指揮台に立つなど、「いつも目立つところにいた」という。前週の最終日でティショットのミスにより自滅した反省を生かしつつ、今週こそ“主役”の座を射止めたい。(兵庫県三木市/塚田達也)

2014年 スタジオアリス女子オープン