同学年の森田&大和は、有村を追い詰められず
静岡県の東名CCで開催された「スタンレーレディスゴルフトーナメント」は、連日の濃霧の影響で27ホールの短縮競技となり、最終日は9ホールのみで争われた。単独首位から出た森田理香子、1打差2位タイから出た大和笑莉奈は序盤からボギーを重ね、同じ最終組でまわった有村智恵に今季2勝目を許した。
トップからスタートした森田は「今までに無いくらい緊張した」という出だしの10番(パー3)でティショットをグリーン左に曲げ、続く第2打のアプローチも寄らずボギー。いきなり単独首位の座を失う痛恨の滑り出しとなった。12番では2つ目のボギーでさらに後退。終盤は多くのチャンスを迎えながらも、4メートル前後のバーディパットがなかなかカップに消えてくれない。
17番でボギーを叩いた有村に1打差に迫って迎えた最終18番(パー5)では、カラーから5メートルを狙ったが、わずかに左に外れてプレーオフには持ち込めず2位タイ。「カラーでちょっとボールが跳ねてしまったけれど、弱かった分、入らなかった」と天を仰いだ。それでも「入らなくて、『もっと練習しろ』ということだと思った」と顔を上げる。「次も緊張するかもしれないけれど、こういう状況でやっているのと、やっていないのとでは違う。この経験を活かしたい」と、赤くした目で話した。
一方の大和は、確実にパーをセーブしたい2番(パー5)でつまずいた。フェアウェイからの第2打を右の斜面に曲げ、4オン2パット。その後もボギーを重ねてハーフ「40」と失速して通算1アンダー14位タイ。ホールアウト後には東北高時代の先輩である有村に「(ショットの前の)間合いが、すごく早い。でも、今日の経験はこれからの色々な課題につながるはず」とさっそくアドバイスを受け、感謝した。
「(有村は)やっぱりすごい空気感。集中の度合いがすごかった。集中するために、自分をどう持っていくか、勉強になりました。優勝争いするためにはそこが大切な部分」と大和。ともに有村の2学年下にあたる2人は、それぞれの決意を新たにした。(静岡県裾野市/桂川洋一)