復帰3戦目で優勝チャンスを迎えた鬼澤信子
昨年のツアー開幕戦に出場後、腰痛のためツアーから離脱していた鬼澤信子が復帰を果たしたのは、今季の第6戦「西陣レディスクラシック」だった。1年間以上のブランクをものともせず「西陣-」では8位タイに食い込み元気な姿をアピールした。
復帰2戦目となった「フジサンケイレディスクラシック」では、初日に7位タイと好スタートを切りながら、2日目に8オーバー「80」を叩き予選落ちを喫してしまった。ところが、今週の「サイバーエージェントレディス」では初日が10位タイ、2日目には3バーディ、ノーボギーのラウンドで通算5アンダー5位タイまで浮上している。
前半に2つのバーディを奪った鬼澤は、その後パープレーを続けると、難易度の高い最終18番でスーパーショットを生み出した。同組でラウンドする福嶋浩子が2打目を直接カップインさせるイーグルを奪い大歓声を浴びると「あの後だもん、打ちにくいよね。でもね、完璧だったのよ」と、興奮気味に話すそのショットはピンの右1.5mにピタリとついて難なくバーディフィニッシュとなった。
「今日は3人ともリズムが良くてバランスが良かったですね」。もう一人、同組でラウンドしたイ・ジウ(韓国)は5、6mのバーディパットが面白いように決まり、通算8アンダーで有村智恵と並び首位タイに浮上した。「ジウのパッティングについていきたかったけど、それは無理だったわ。でもいいゴルフができたのよ」と上機嫌。
復帰3戦目で首位と3打差の5位タイで最終日を迎えることには「思った以上というか、出来すぎというか。気分もいいですし、心も落ち着いているので、自分でも楽しみな位置ですね。こういうゴルフができて嬉しい」と、戸惑いつつも満足感を滲ませる。
「若い子とか勢いのある子と回ると、どういうゴルフになるかとか考えていましたけど、いざやってみると、まだまだやれるじゃん鬼澤、って感じです(笑)。メンタル面では20年ゴルフをやっているので大丈夫です。アラフォーいきますよ!」と、腰の痛みも感じさせないハツラツとした動きで練習場に向かった。(千葉県市原市/本橋英治)