首位発進の井芹、後輩のブレイクに刺激
2011/10/21 19:20
硬くて面積の小さい砲台状のグリーンが行く手を阻み、全体的にスコアが伸び悩んだ「マスターズGCレディース」初日。その中で、26歳の井芹美保子が3アンダーでホールアウトし、不動裕理と並びトーナメントリーダーに躍り出た。今季4戦目の「サイバーエージェントレディス」以来となる首位発進とし、ツアー初勝利に向けて好スタートを切っている。
出場資格が無かった「日本女子オープン」の週に、以前まで苦手にしていたショートゲームに磨きをかけ、その後の2試合は11位タイ、3位タイと好調をキープ。この日も「アプローチとパットが良かった。パーパットが良く入ってくれた」と、安定感のあるプレー内容で4バーディ、1ボギーにまとめた。
04年に初受験したプロテストでは合格を逃したが、その後は単年登録会員としてプロ入りし、2010年のプロテストでトップ合格。アマチュア時には16歳で「日本女子アマ」を制すなど、潜在能力は誰もが認めるところだけにツアー初勝利への期待が寄せられる若手の1人だ。
同じ熊本県出身の笠りつ子は、今シーズンに大ブレイク。「りつ子が勝って良かった、と思うと同時に、自分も負けないぞ、という気持ち。すごくいい刺激になっています」と、ちょっと離れてしまった後輩の背中を見据える。「(優勝の)意識が無いと言えば嘘になるけど、1日1日スコアを伸ばしていきたい」。今では強い武器となったショートゲームで凌ぎ合いの展開を制し、ツアー初勝利を引き寄せる。(兵庫県三木市/塚田達也)