プレーオフ制した有村智恵「私、出来るんだ!」
国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」の最終日、5アンダーの首位タイで最終ホールを迎えた有村智恵は、最終18番で2オンに失敗し、ピンまで25ヤードのアプローチを残した。同じく5アンダーの朴仁妃(韓国)は、2オンに成功し、6mのバーディパットを残している。
「アプローチは初日にも同じような状況でパーを取れたので、緊張などはありませんでした。でも最後のパーパットは手が震えてしまって・・・。でも、あのパットを決められたのは、成長したのかなと思います」と振り返る有村。ラフから打ち上げのアプローチで2mに寄せ、プレーオフ進出のかかった大事なパーパットを沈めた。
そして迎えたプレーオフ1ホール目。「ショットが曲がらないイメージの朴さんが、ティショットを右に曲げたのを見て、相手も緊張しているんだなと思いました。その前の18番で朴さんは楽にバーディを取っているのに、私はやっとだったので。自分が不利だと思っていたけど、それを見てプレーに集中することが出来ました」。
ティショットでフェアウェイセンターを捉えた有村は、2打目でピンの右手前10mに2オン。対する朴は2打目をグリーンの右奥にこぼすと、3打目のアプローチは寄せきれずに7mのパーパットを残した。有村のバーディパットは傾斜を上りきらず1mショート。朴のパーパットが外れ、有村はウィニングパットを慎重に沈めた。
有村は2007年の「スタンレーレディス」、そして09年の「アクサレディス」でプレーオフを経験しているが、勝ったことは無かった。「去年のアクサは17番、18番でバーディを取ってプレーオフに残ったので、ここまでよく頑張ったという自分がいて、あっさり負けてしまいました。その経験を踏まえて、最後までしっかりやろうと、その気持ちを持っていました。この接戦で勝てるんだ、自分でも出来るんだなと思いました」と戦いを終え率直な感想を並べた。
これでツアー7勝目を果たした有村。逃げ切り優勝だけではなく、プレーオフという接戦を制したことで、また一回り強くなった。シーズン序盤に勝てたことも自信となった有村は、今季も複数の試合で優勝を果たすだろう。