アジアで活躍する谷原秀人に負けない!/チームPRGR
春先ならではのコースコンディションに翻弄される選手たち--。4月9日の金曜日。曇天。3m/sの東風。「スタジオアリス女子オープン」初日(兵庫県三木市の花屋敷ゴルフ倶楽部よかわコース/6,504ヤード・パー72)にアンダーパーをマークする選手がなかなか出ない。前週の大会に引き続いて、風向きが読みづらく、硬く引き締まった砲台グリーンは、まるでボールを弾き飛ばすかのようにパーオンを阻止する。さらに、この時期はフェアウェイの芝芽がまばらでボールのライは決して良くない。それだけにショットには、いつも以上のプレッシャーが掛かる。インパクトの許容範囲が極端に少ない。トップやダフリのミスは、ボギーに直結してしまう。前週の大会初日では、アンダーパーをマークした選手は5人だったが、今週の大会初日は首位に立った選手(4アンダー)ただ一人。イーブンパーで2位という結果だった。
スイング改造に取り組んでいるチームPRGRの原江里菜は、水曜日の練習ラウンド後、アイアンのスチールシャフト硬度をSからRに変更。「シャフト硬度を軟らかくしたことで、リリースのタイミングが合ってミート率が高まり、ヘッドが走り出しました」と、ショット精度が高まったことを素直に喜んでいた。アイアンショットの切れを取り戻し始め、ドライバーショットの安定度も以前よりも高まって来た。初日スタート前のドライビングレンジではグッドショットを連発し、今季一番の仕上がりを見せていた。
しかし、ラウンドでは思い通りのショットをなかなか打てない。スイング改造中は仕方ない面もあるが、「止まらないグリーン」がパーセーブをより困難にした。結局、この日はバーディを奪えず、8オーバー・79位タイと出遅れてしまった。それでも「自分が目指しているスイングの完成までの過程だとこの結果を受け止めています」と、落ち込んだ様子はまったくない。むしろ、「スイング改造」という自分の進むべき道を明確にし、一歩一歩踏み進んでいるという手応えがあるようだ。
もう一人のチームPRGRの菊地絵理香は前週大会で予選通過を果たし「3日間プレーしたことが大きな自信になった」という。また、「ショートパットの大切さを痛感した」ことで、今週はパット練習に多くの時間を費やした。そして迎えた大会初日。スタートホールでバーディを奪い、好スタートを切った。だが、その後はパーオンを逃し、課題のショートパットを外すシーンが続いた。結局、1バーディ・7ボギーの78でフィニッシュし、52位タイ発進となった。「パーオンしたのが5ホールだけでは、スコアを作れなくて当然です。明日は、たとえグリーンを外したとしても粘って粘ってパーセーブするように頑張ります。(予選通過して)3日間プレーするのとしないのとでは大違いですから」と言い残し、菊地は練習場へとすぐに向かった。
今週、アジアンツアーのミャンマーオープンに出場している男子・チームPRGRの谷原秀人は、優勝争いに食い込む大活躍をしているだけに、女子ツアーでもそれに負けないプレーを期待したい。