2026年 台湾ホンハイレディース

止まったボールが数十秒後に動いてグリーン外へ 台湾開催の国内ツアーが“我慢大会”になった理由

2026/03/14 17:06
2番グリーンで“災難”に見舞われた申ジエ

◇日台女子ツアー共催◇台湾ホンハイレディース 3日目(14日)◇オリエントG&CC(台湾)◇6720yd(パー72)◇晴れ(観衆3997人)

最終日を前にアンダーパーは菅楓華だけ。トップスコアは前日の佐久間朱莉より1つ落ちて通算2アンダーになった。国内メジャーでもない“平場競技”でなぜ“我慢大会”になっているのか? その理由の1つを思わせる“珍事”があった。

162ydの2番パー3。申ジエ(韓国)のティショットはアゲンストの風の中でピン前3mにキャリー、ほぼ同じ位置で止まった。「7番アイアンで低い球を打ったんです。完璧だったし、止まったと思いました」。奥から手前へ、傾斜の強いグリーンは縦幅37yd。ピン位置は左から7yd、フロントエッジから22yd。文句なしのチャンスだった。

申ジエのボールが数十秒後に動いた2番グリーン

ところが、数十秒後に状況が変わる。申ジエが同組の2人と歩き出し、グリーンまでの中間地点に差し掛かった時、なんとボールが動き出した。おそらく風のせいだろうが徐々に加速して手前エッジを越えて、ラフまで出てしまった。グリーンに着いた3人は首を傾げた。1オンと思っていたのだから…。結局20yd強からチップショットで寄せて、ナイスパーで切り抜けたが「このコースはこういうことがある。しょうがないです」と笑うしかない。

多くの選手やキャディの声を総合すると、強い傾斜とアンジュレーションを誇るグリーンは18ホールとも常に3パットの危険がある。強弱や場所によって方向が一定しない風も吹く。423ydの14番、425ydの9番、17番など長いパー4もある。またやっかいなのは“泥”の問題。ライがよかろうが、ボールについてしまうと予想できないミスが出る可能性が高くなる。今週は初日こそフェアウェイなど刈り込まれたエリアの球を拾い上げ、拭いてリプレースできる「プリファードライ」が採用されたが、2日目以降はなく“あるがまま”のプレーが続く。

阿部未悠の上りのパットも戻ってグリーン外にこぼれ出た

日本と台湾両ツアー共催の新規大会。セッティングやピン位置を決める台湾女子プロゴルフ協会(TLPGA)が“威信”を示したいとする思惑もあるかもしれない。異国での国内ツアー今季第2戦は、2023年「ワールドレディス サロンパスカップ」を吉田優利が通算1オーバーで制して以来3シーズンぶりのオーバーパー決着の気配を漂わせ、最終日を迎える。(台湾・桃園市/加藤裕一)

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