「ショーケースで隣りに並ぼうぜ」 天本ハルカは師匠・伊澤利光のエールで6位発進
◇国内女子メジャー◇ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 初日(5日)◇かねひで喜瀬CC(沖縄)◇6670yd(パー72)◇曇り時々晴れ(観衆1766人)
天本ハルカは前週「ゴルフ5レディス」2日目で棄権した。36ホールの短縮競技につながった悪天候。雨に打たれ、冷え込んで体調を崩し、右手首の痛みも考慮した。国内メジャーの今週がいろんな意味で特別で「大事を取った」というところもあった。
プロ7年目の26歳は、国内男子ツアー通算16勝の元賞金王・伊澤利光を師と仰ぐ。高校1年生の時に地元・福岡で出会って以来の門下生で、今週の開催コースのクラブハウスにあるショーケースの中には師匠の写真が飾られている。伊澤が2007年の男子国内メジャー「日本プロ選手権」を制した舞台が、かねひで喜瀬CCなのだ。
クラブハウスのレストランには、当時の伊澤の優勝クラブも展示されている。天本は「伊澤さんから『ショーケースの隣に並ぼうぜ』みたいに言われて。8月の(シニアツアーの)マルハンカップで優勝されましたし、すごくいい刺激を受けています」と話した。
ここ最近「調子が悪かったことを心配してもらい、連絡はマメに取っていた」という天本が、伊澤から受け取ったメッセージにはスイングのアドバイスだけでなく、今週のコースの情報もあった。「ラフとか『このコースはこうだから』っていうのをちょこちょこと」。この日は師匠の教えに自分がチェックしたものを加えてプレー。「ラフの時は無理せず」という基本的なマネジメントが4バーディ、ボギーなしの「68」につながった。
首位と4打差6位という上々の滑り出し。「いいスタートが切れたのはうれしい。無理せずに4日間、自分のゴルフが貫けるように体調とコンディションを整えられれば調子は上向くはず」。4月「パナソニックオープンレディース」以来のツアー2勝目が国内メジャーになれば、それも師匠がビッグタイトルを手にしたコースでなら、最高だ。 (沖縄県名護市/石井操)