国内メジャー初タイトルへ59回目の挑戦 上田桃子は「今年で終わらせたい」
◇国内女子メジャー◇ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会 事前(4日)◇かねひで喜瀬CC(沖縄)◇6670yd(パー72)
「今年で終わらせたい」。上田桃子はそう宣言した。出場59試合目になる国内メジャーで、一度も勝てずに来た。強く意識して臨んだシーズンもあれば、平場の試合も含めてどの試合にも全力で取り組むと思うようにしたこともある。
試行錯誤を繰り返し、ジレンマを抱えて思うことは「やっぱりメジャーにピークを持ってこられていない」。今季の国内メジャー初戦、5月の「サロンパスカップ」は36位だった。しかし、2週前の直近出場「ニトリレディス」は優勝争いの末の4位。少しずつ調子を上げてきた実感はある。
前週はツアー出場を見送ってオフにした。「辻村コーチと色々話して“捨てる作業”ができるようになった」とうなずく。いかに思考をシンプルにして、目前のショットに臨めるか。それが勝負強さにつながると考える。
2022年4月「富士フイルム・スタジオアリス」でツアー通算17勝目(米ツアー資格で出場した2011年ミズノクラシックを含む)を挙げてから約2年5カ月、優勝から遠ざかっているが、ゴルフと向き合う気持ちはプロ20年目、38歳になっても変わらない。「ニトリの時もまだ考えていることは多かったし、自分の悪い癖も出ていた。コーチと話して、そこをうまくカバーできるような練習はできたと思う」と今大会に備えてきた。
今週のコースは、他の国内ツアーにはない「パスパラム」という独特の芝。「高麗芝よりもスピンが入りにくくて(グリーンを)キャッチしてから(スピンの)リリースのイメージが沸きづらい」という。「4日間通して焦らずにやりたい。想定スコアも風が吹いたら難しくなるだろうし、イメージが沸かないけど、毎日60台を目標に頑張りたい」。キャリアが生きる1週間にしたい。(沖縄県名護市/石井操)