ヘッドスピードが3m/s上昇 青木瀬令奈の「映えない」トレーニング
◇国内女子◇ヨネックスレディス 初日(31日)◇ヨネックスCC(新潟)◇6339yd(パー72)◇曇り時々雨(観衆1941人)
大会2勝目を狙う青木瀬令奈が5バーディ、1ボギー「68」でプレー。首位と1打差の4アンダー4位で滑り出した。
今季は13試合に出場してトップ10フィニッシュが4回。優勝こそないものの、プレー自体の手応えは感じていたという。
その理由が、今季の春先から急激に伸びたという飛距離にある。同郷の斎藤大介トレーナーと取り組んでいるトレーニングが2年目に突入し、体重もわずかに増加。ドライバーのヘッドスピードも以前は37~38m/sだったのに対し、今年は40~41m/sまでアップ。飛距離もキャリーで10yd以上伸びたという。
毎週月曜日の朝、コースへの移動前に1時間半ほど汗を流す。ワットバイクやボックスジャンプなど、上半身と下半身の筋力のバランスを見ながら“踏む力”を鍛えている。「(スイングの)振り感が変わるわけではないけど、単純に出力が増えてきた。全然“映えない”ですけどね」。地道に重ねてきた努力が、ようやく実った。
この日は出だしの1番(パー5)でボギーをたたいたが、7番(パー3)でバーディを奪いイーブンに戻して折り返すと、後半は12番から3連続バーディを奪取。18番(パー5)も81ydの3打目を2mにつけてバーディで締めた。
平均飛距離のスタッツを見ると、2022年は219.78ydだったが、23年は224.22yd、今季は226.57ydまで伸びている。「一昨年や去年までと(2打目地点の)景色が違うし、(ティショットの)狙い目も変わった。大西(翔太)コーチからも『今季で一番いい』って言われたし、うまくハマり始めたかな。ニヤニヤしながら飛ばしています」と手応えをにじませた。
「普通だったらOBだよねってショットが耐えてくれていたり、相性の良さを感じるところはある」。17年にプロ初優勝を挙げた思い出深いコースで好スタートを切れた。「そろそろ勝ちたい」。短い一言に、目いっぱいの力を込めた。(新潟県長岡市/内山孝志朗)