「そら」でも「もも」でもない神谷桃歌 プロテスト前にツアー初の予選通過へ
◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 初日(15日)◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知)◇6534yd(パー72)◇晴れ(観衆5227人)
最終9番パー4は2オン2パットのパー。ドタバタせず、落ち着いたフィニッシュで4バーディ、1ボギーの「69」にまとめた。アマチュアの神谷桃歌(愛知・南山学園聖霊高)がツアー出場4戦目にして、ベストスコアをマーク。「満足です。ツアーで予選を通ったことがないんで、今回は何とか」と3アンダー24位発進に表情は明るい。
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストを受験中の17歳。3週前の1次予選はD地区(滋賀・信楽CC)を5位で突破した。11月の最終プロテスト(岡山・JFE瀬戸内海GC)進出をかけ、10月10日から2次予選のB地区(三重・ジャパンクラシックCCクイーンコース)に出場する。
高校3年生にとって最大の目標ともいえるプロテストに専念する手もあるが、神谷は違う。「プロの大会は練習環境がいいし、プロから学べることも多い。何より楽しいですから」。ツアーで結果を出せば、当然自信にもなる。愛知県出身で地元開催の今大会出場のため、1次予選を終えて2日後の27日に行われた予選会に出場し、トップ通過で本戦出場権を勝ち取った。
いま女子ゴルフ界で「神谷」と言えば、前週「日本女子プロ選手権」に優勝した神谷そら。新たな国内メジャー覇者に高校3年生の妹「もも」がいるのも、ゴルフファンには知られた話だ。「それ、めっちゃ言われます。妹さんも同学年だし、しかも名前が“もも”まで一緒なんで」。大笑いで“関係”を否定した。ちなみに「もも」もプロテストを受験中。同じD地区だった1次予選を16位でクリアしている。
2次予選前の28日に開幕する国内メジャー「日本女子オープン」(福井・芦原GC海コース)も予選会を勝ち抜いて出場権を得た。「そら」でも「もも」でもない神谷が自分の道をしっかり歩んでいる。(愛知県美浜町/加藤裕一)