46歳・大山志保の公傷期間を1年延長 特別保障制度では初
日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は29日、6月2日開幕「リシャール・ミル ヨネックスレディス」で復帰期限を迎える大山志保のトーナメント特別保障(公傷)制度適用を実質1年間延長することを発表した。同制度で期間延長は初めて。理由はプライバシー保護のため非公開になっている。
大山は賞金シード(現在のポイントシードに相当)を保持していた2022年に、6月「リシャール・ミル ヨネックスレディス」から制度適用を受けた。今年の同大会までに復帰すれば、22年同大会からの残り22試合(日本女子オープン、TOTOジャパンクラシック、JLPGAツアー選手権リコーカップは除く)分に連続出場でき、22年の獲得済みメルセデスポイントを含め、同年ポイントランキング50位相当のポイントを獲得することで、来年度のシードが獲得できることになっていた。
しかし、大山が今年の同大会までの復帰が困難として、JLPGAに保証制度期間の延長を申請。専門委員会が審議の上、期間を来季シーズン末まで延長することを承認した。大山は来年6月の同大会までに復帰すれば、最大22試合分のポイントが22年獲得済み分に加えられ、25年のシード獲得に挑戦できる。
大山は1977年5月25日生まれの46歳。ツアー通算18勝を挙げ2006年には賞金女王を獲得したベテランで、来年復帰すれば「47歳」のカムバック。シード奪取できればツアー史上9番目の年長記録となる。今季シード選手50人の平均年齢「26.6歳」(昨年末時点)と急激に若年化する女子プロゴルフ界では驚異的だ。
大山は昨年のツアー離脱後、トレーニング、練習ができない状態が続き、今季開幕前には「自分でもおかしいと思うぐらいゴルフがしたい。(37歳で今季シードを持つ)藤田さいきちゃんと一緒にゴルフをしている夢を見たり…。燃え尽きてないんです」と話していた。
09年に左肘靭帯損傷で特別保障制度を受けて手術を受け、12年には左肩負傷、13年には腸腰筋肉離れ…。何度も引退の危機を乗り越えたベテランは今回も復活に意欲を見せている。
<国内女子ツアーの年長シード獲得>
1/52歳/岡田美智子(1997年 48位)
2/51歳/池渕富子(1998年 46位)
3/50歳/岡本綾子(2000年 28位)
4/49歳/吉川なよ子(1997年 12位)
5/49歳/山岡明美(1999年 48位)
6/49歳/具玉姫(2005年 49位)
7/49歳/樋口久子(1994年 29位)
8/48歳/ト阿玉(2002年 45位)
9/46歳/高村博美(1999年 29位)
10/46歳/高須愛子(1998年 19位)
※カッコ内はシード獲得年と賞金ランク、同一年齢は誕生日の早い順
<トーナメント特別保障制度(要約)>
JLPGAツアーの競技(予選会を含む)及びJLPGAが承認した全競技の競技場内での負傷及び競技出場のための往復途中での負傷、その他競技の出場に起因することの明らかな負傷又は疾病でJLPGAトーナメントに出場できなくなり、トーナメント特別保障制度専門委員会が承認したシード選手、または前年度ツアー競技優勝者を対象とした制度。
同委員会が定めた欠場試合から1年後の同一開催週試合までに復帰した場合、欠場したシーズンの残り試合数と同数の競技(日本女子オープン、TOTOジャパンクラシック、JLPGAツアー選手権リコーカップは除く)に連続出場でき、欠場したシーズンの獲得済みポイントを合計して、欠場したシーズンの(獲得ポイント数を競う)メルセデスランキング50位相当のポイントをクリアすれば、翌年度のポイント・シードを取得できる。