初優勝は3人 今季ルーキーで最も稼いだのは?
◇国内女子メジャー◇JLPGAツアー選手権リコーカップ 最終日(27日)◇宮崎CC(宮崎県)◇6487yd(パー72)
3月に沖縄で開幕した2022年シーズンが終わりを告げた。山下美夢有が最年少で年間女王に輝き、金田久美子や藤田さいきが11年ぶりの優勝と幅広い世代の活躍が目立った一年。熾烈(しれつ)なサバイバルを勝ち抜き、40人だけが出場できる最終戦まで進出したツアールーキーたちの奮闘も見逃せない。
メルセデスランキング(MR)15位、年間獲得賞金9205万2000円(8位)でルーキー最上位に食い込んだのが川崎春花。9月「日本女子プロゴルフ選手権」を大会最年少19歳で制して初優勝、10月「マスターズGCレディース」で2勝目を挙げた。
最終戦は通算3オーバー30位でフィニッシュ。「自分が思っている以上にいい一年」とした上で、この大会を含めて課題も感じたという。「ラインが読めていなかったのが多かった。そうなると流れも悪くなってスコアも落として…決めきる力、思ったところに打てる能力を上げていきたい」と、パッティング向上をポイントに2シーズン目に備える。
8月「NEC軽井沢72」「CAT Ladies」で2週連続優勝を遂げた岩井千怜はMR18位、5444万2555円(22位)で終えた。シーズンを振り返れば「自分が思ったよりはるかに上。想像を超えています」と充実感にあふれるが、1アンダー25位だった最終戦には「不完全燃焼」と悔しさもにじんだ。
「後半戦で体が疲れてくることがあった。もう少し体を強くしたい」とオフのテーマを明確。「(優先順位は大学の)課題が一番」とも話し、武蔵丘短期大に通う20歳ならではの一面ものぞかせる。MR40位、3296万1500円(44位)だった双子の姉・岩井明愛とそろっての最終戦出場も23年の目標。「来年こそは絶対に2人で出たい」と誓った。
最終戦の出場権を獲得しながら新型コロナウイルス感染のため無念の欠場となった佐藤心結だが、3度のトップ10入りでMR29位、4987万1507円(26位)と堂々の戦いぶりを見せた。佐久間朱莉はMR33位、3710万6778円(35位)、後藤未有はMR37位、3744万1311円(34位)で最終戦まで戦い抜いた。
悔しさいっぱいで一年間を終えたのは尾関彩美悠。高麗芝のグリーンに苦戦して11オーバー39位となり、「練習日から工夫を凝らしながら練習していたけど、対応できずに悔しかった」と唇をかんだ。9月「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」で初タイトルを獲得してMR42位、3803万7725円(33位)を稼いだ。「でも、ほかの成績を見てダメな部分もたくさんある。体力面をしっかり鍛えて、アプローチの技術、精度を高めていきたい」。年明けから沖縄で合宿を張ることも視野に入れ、飛躍を期した。(宮崎市/石井操)
◇2022年シーズン主なルーキー
メルセデスランク/名前/レギュラーツアー年間獲得賞金(賞金ランク)
15/川崎春花/9205万2000円(8)
18/岩井千怜/5444万2555円(22)
29/佐藤心結/4987万1507円(26)
33/佐久間朱莉/3710万6778円(35)
37/後藤未有/3744万1311円(34)
40/岩井明愛/3296万1500円(44)
42/尾関彩美悠/3803万7725円(33)
44/阿部未悠/3051万5916円(46)
50/小倉彩愛/2952万6999円(47)