初めてのプレーオフは「リズム良く」 山下美夢有はパーオン率も1位
◇国内女子メジャー◇JLPGAツアー選手権リコーカップ 最終日(27日)◇宮崎CC(宮崎県)◇6487yd(パー72)
イ・ミニョン(韓国)と並ぶ首位で最終戦最終日を出た山下美夢有は、初日から思うように伸ばせていない前半でスコアを伸ばしたかった。しかし、2日目と同じように3番でボギーをたたき、「あまりいい流れじゃなかった」。必死に気持ちを切り替えながらのプレーで、後続に1打差をつけて折り返した。
菊地絵理香や勝みなみらと競い合う中、山下は10番でカラーから10m弱のバーディパットをねじ込み、13番(パー5)では89ydを52度で手前3mにつけてバーディを奪うなど単独首位をキープした。
15番では上り1m弱のパーパットを外した。「16番からどうやってバーディを獲ろうか切り替えました」と気持ちを整理するも、上がり3ホールでバーディを奪えずに4バーディ、2ボギーの「70」。通算15アンダーで勝みなみとのプレーオフに突入した。
プロになって初めてのプレーオフ。「打つときは集中していたけど、緊張はしていた。リズム良くを大切に、飲み物もしっかり飲んで。“間”を置いてやっていました」。プレーオフ1ホール目もピン奥8mを沈めてのバーディフィニッシュV。正規の18番での似たようなラインだったのも大きかった。
今季はメジャー2勝を含む5勝。史上最年少での年間女王も戴冠した。「長かったような、短かったような。前半戦は予選落ちも続いて気持ちが落ち込んだりもしたけど、しっかり切り替えて。後半戦は目標にしていた体重を落とさないこととかをやって、結果につながった」
2019年の申ジエ(69.9399 韓国)以来、2人目で、日本勢としては初めて平均ストローク60台(69.9714)をマークした。獲得賞金額は2億3502万967円に到達。さらにパーオン率では昨季の女王の稲見萌寧を抑えて「75.1543」で全体1位になった。
今年掲げた目標は「すべてクリアした」となると、来年の目標設定も難しくなるが「今年は今年。だけど、(今年一年の活躍を)来年は超えたいなとは思います。来年も目標をしっかり立てて進んでいくだけ。(海外メジャーとか)出られる試合は出て行きたい」。2023年への展望を明かした。(宮崎市/石井操)